この記事は Agent Grow Advent Calendar 2023 の記事です。
お疲れさまです。みやもとです。
昨年はかつての旅行話を書かせていただきました。
今年は何を書こうかな、できれば今年一年間で出逢った何かがいいな、と思って振り返った結果が今回の記事です。
技術同人誌とは
読んで字のごとく、技術分野に関わる同人誌です。
同人誌は個人だったり同じ趣味の団体さんが出版社を通さず自分でお金出して出版する本ですね。
出版社を通さないので一般的な書籍とは流通経路が異なり、『書店でたまたま見かけて買ってみる』ということはまずないと思います。
私が知ったきっかけは参加しているエンジニアコミュニティのおすすめ本の中に同人誌が含まれていたからなのですが、技術同人誌という存在自体が新鮮な驚きでした。
どこで買えるのか
先述の通り、技術同人誌は一般的に書店には並びません。
じゃあどこで買うのか?私の場合は技術同人誌イベント「技術書典」でした。1)他にも「技書博」とかがあります
以下、「技術書典」について公式サイトのヘルプページから引用させていただきます。
技術書典(ぎじゅつしょてん)は新しい技術に出会えるお祭りです。
技術書典は「いろんな技術の普及を手伝いたい」という想いではじまりました。技術書を中心として出展者はノウハウを詰め込み、来場者はこの場にしかないおもしろい技術書をさがし求める、そんな技術に関わる人のための場として我々は技術書典を開催しています。
何かもう、イベント内容を見ただけでもわくわくしてきませんか?
オフライン会場に直接行ければ良かったのですが関西人の私には遠い2)技術書典、技書博ともオフラインは東京開催でしたので、今までの購入は全てオンライン開催のイベントページです。
電子だけ3)PDFファイルでダウンロード可能の場合もありますが紙の本も買えるので、感覚的には普通に本を通販しているのと変わらないですね。
私は大抵電子+紙のセットで買って、電子オンリーの本を読みながら紙の本が届くのを待つことが多いです。
どういうところが楽しい?
個人的に感じる技術同人誌の楽しさは「適度の身内ノリ」「商業だったら出なかっただろうネタ」「値段・ボリュームの手軽さ」にあると思っています。
適度の身内ノリ
私が選ぶ本がそういうものばかりという可能性もありますが、商業誌は基本的に筆者から読者への態度が「お客さん」で、礼儀正しい他人行儀と感じます。
もちろん本を買って読む前提があるのでお客さん相手の態度は適切なのですが、同人誌の場合はどことなく「この話題に興味あるなら仲間!」というような、ちょっとくだけた空気を感じます。たまに悪ノリもあったりしますが、私個人としてはそういうノリがなかなか楽しい。
読んでいて波長が合うと思ったら、同じ人が書いている他の本もチェックするようになります。この本おもしろかった、とX(旧Twitter)でつぶやいたりすると、書き手の方から「よかったらこの本もおすすめ」と他の情報をいただけたりもします。
結果としてそれまであまり興味が無かった分野の本にも目を通すきっかけになり、ちょっと知識範囲が広がったかもしれません。
商業だったら出なかっただろうネタ
頒布される同人誌は数多く、ジャンルも多岐にわたります。そのすべてをチェックするのはなかなか難しい。
私の場合は気になる単語で検索して引っかかった本だけ購入しているため、検索ワードすら浮かばず目に留めなかったジャンルというのが出てきます。そしてそういうジャンルに限って「商業ではまず見かけないタイプの面白い本」というのが存在します。
そういう本と何かの偶然で出会えた時、ものすごくテンションが上がります。
ちなみに、技術書典ではアフターイベントとして出展者がおすすめする本を紹介するYouTube配信があります。
この配信では分野関係なく応募作品が紹介されるため、これ見落としてたけど面白そうだな、という本を知ることができ、かつ追加で電子版を購入できるので「めちゃくちゃ面白そうなのに買えなかった!」という悲しみを回避できます。
以前の配信では1冊まるまるブーリアンについて書かれた本が紹介されていて、「こんなん欲しいに決まってる」と即刻購入しました。4)年代的に「ずるい!」となるタイトルだったのも欲しかった理由
値段・ボリュームの手軽さ
私が普通に書店で技術書を買おうとした場合、だいたい価格が2000円~5000円、分量が250~400ページぐらいの範囲に収まることが多いです。
出版社が手間暇かけて流通に乗せているのだから妥当な価格でありページ数ではあるとは思うのですが、予算的にも物理的にも5)技術書に限らずあれこれ本を買ってしまうため、本棚からはみ出る分を毎年末泣く泣く処分しています
電子は電子でリーダーの容量が埋まって入れ替えが必要になってきました気軽には買えません。
これが同人誌の場合、価格は2000円まで、ページ数も多くて100ちょっとのものが多く、比較的気軽に手に取ることができます。
また、技術同人誌として出されていた内容が後々加筆改訂されて出版社から発行されることもしばしばあります。
そのため、私の場合は書店で見かけたけど買うか迷っている本のお試しとして同人誌を買ってみることもあります。
そうして気軽に手に取った結果として「3冊ぐらい買ったつもりだったのに届いた本が倍あった」みたいなことも発生します。
書いてみるのも楽しい、らしい
サイトからの購入ももちろん楽しいのですが、やっぱりイベントはオフラインで実際に現地で楽しみたいところ。
いつかは現地参加したいなと思いながら開催期間中のオンライン配信を眺めていると、「サークル参加して技術同人誌を作ってみてください」という呼びかけをよく耳にします。
実際に本を作られている方も商業で出すのとは違う楽しさがあると熱く語っておられて、参加者大歓迎の雰囲気はモニター越しにびしばし伝わってきます。
もしこの記事を読んでくださり、なおかつ本作りに興味のある方。是非サークル参加してみてください。
そして私に教えてください。買うので。
今回の戦利品。技術書として扱われる範囲はかなり幅広いようです。