この記事は Agent Grow Advent Calendar 2021 23日目の記事です。
真面目な技術系の話を書こうか、不真面目なクズ路線の話を書こうかで悩んだのですが
最近、自分の好きなことに関して好き勝手語る機会が無くなったこともあり
せっかくなのでこの場を借りて発散したいと思います。
ということで僕は
一口馬主
について、記事を書いていきます!
といっても、一口馬主とは?ってワードから入ってもポカーンだと思うので
段階を踏んで語らせていただきます
ウマ娘の影響
競馬と聞くとウマ娘のほうを先に想像してしまう人も少なくないのではないでしょうか。
昨今ウマ娘というコンテンツをきっかけに、競馬人口がかなり増えたようですが
逆に競馬ファンがウマ娘にハマるというケースも少なくないようです。
自分は後者のほうなので、最初は競走馬を擬人化するという点に違和感はあったのですが
史実を大切にしているのを感じる作品だと知り、今となってはただの競馬も大好きなウマ娘おじさんと化しています。
ウマ娘のことなら2000日語れます。
現在は競馬場にも入場制限があるため、気軽に遊びに行くことはできませんが
入場制限が無くなった日には、ウマ娘ブームによる客層の変化は感じることになるかもしれませんね…
ちなみにウマ娘は、騎手で一番有名と思われる武豊さんをプロモーターに起用しており、CMにも出演していたこともあるのですが
数年前には競馬場内でCMが流されたり、ポスターが貼られていたこともありました。
んで一口馬主ってなんや
ウマ娘オタクはここらで自重していこうと思います。
そもそも馬主って?
一口馬主を説明する前に、まずは馬主について。
簡単に言えば、「競走馬を所有している人」です。
競馬界には色々な職業がありますが、最低限のところをまとめると
・生産牧場
競走馬の生産を行う(現在は国内で年間7000頭強あたり生産が行われているそう)
・馬主
生産された競走馬を購入する
・調教師
馬主から競走馬を預かり管理し、調教(トレーニング)を行う
・騎手
競走馬に騎乗し、レースに出走する
といった感じです。
競走馬の所有者なわけですから、馬主がいないことには競馬自体が成立しません。
そんな馬主ですが、色々な種類の馬主が存在します。
・個人馬主
一般的に皆さんが想像する「馬主」はこれに当たると思います。
その名の通り個人の資産で競走馬を購入する必要があるため、それなりの資産が必要となりますが
競走馬がレースに勝つことで得る賞金も、一人でゲットでチュウです。
スペシャルウィークやサイレンススズカの馬主は、個人馬主さんでした。
・組合馬主
数人でお金を出し合って競走馬を購入し、共同で所有する馬主。割と馴染みは薄いです。
・法人馬主
会社名義で競走馬を所有する馬主です。名義や資産の定義の違いはありますが、個人馬主と割と似た部分があります。
(名義は会社名・組織名だけど、代表者として実質個人で馬主してる、みたいな方も沢山いたり)
サブちゃんが所有していたことでお馴染みのキタサンブラックも、個人名義ではなく”大野商事”という名義で保有されていました。
・クラブ馬主
法人馬主の一つだが、会員制度を導入し、クラブ会員に対して競走馬の保有権利を分配する馬主。
例えば、1000万円の競走馬を保有している場合、1口2万円で計500口をクラブ会員に売る…といった仕組みです。
いわゆる競走馬の形をした株みたいなもんです。
タイキシャトルは、クラブによって保有されていた競走馬です。
・一口馬主
上記のクラブ馬主が運営するクラブの会員となり、競走馬に出資を行う馬主。
クラブ会員=一口馬主 という認識でOKです。
一口馬主って何が良いの?
そもそも個人馬主や共同馬主は、それなりの資産を保有していないと資格を得ることができません。
個人馬主に至っては
「過去2年の所得が1,700万円以上、且つ保有している資産が7,500万円以上あること。」
というのが最低条件のため、一般のリーマンは昇竜拳しても到底届かない領域です。
でも低投資でゲームみたいに馬主感覚で競馬楽しみたいんやが…って人のために存在するのが一口馬主です。
前述の通り、クラブ馬主が募集する競走馬に対し1口から出資できることから一口馬主と言われています。
資格についても、クラブによって現年収等による審査も一応存在しますが、一般的な会社員等であれば問題なく通過できるレベルです。
つまりは、気軽に馬主チックなことができちゃうってことです。
必要費用について
必要な金額はクラブ・競走馬によって様々で
一口あたりの出資額は、高くて●百万、安いところでは●千円といった感じですが
基本的には一口10万円以下で済む馬が多いです。
出資額を払えば保有権は得られますが、会費や管理費(調教師に預けるための費用)はほぼ毎月かかります。
感覚ではありますが、出資額+毎月1万円ほどを払う余裕さえあれば、金銭的に敷居はそれほど高くないですよ。
実際のところ儲かるん?
儲かる人はほとんどいないと思っていいと思います。自分は馬を見る目がないのもありスーパーマイナスです。
大レースを勝つ競走馬を保有できればプラス収支になる可能性もありますが、そういった競走馬は数千頭いる中のほんの一握り。
デビューしてから、何度もレースを勝って初めてG1のような大舞台に立てるわけですが
そもそも1勝以上できる馬は、同世代の競走馬のうち約3割ほど。
つまり7割近くが、1勝もできず賞金をほとんど稼ぐことなく引退してしまうわけです。
といっても、成功例を知らないと一口馬主のロマンは感じられねーよ!という方のために
んじゃあ活躍する競走馬の一口を保有してるとどのくらい儲かるの?っていう話。
2020年に引退した名馬アーモンドアイを例にとると…
アーモンドアイを保有していたクラブは競走馬を一口6万円×500口で募集していました。
現役時に稼いだ賞金額はなんと約15億2000万円で、そのうち馬主には大体8割ぐらいがわたるというイメージになりますので
単純計算だと15億2000万円 × 0.8 ÷ 500 口= 約250万円 どひゃー
6万円で買った馬が250万円近く稼いで帰って来るって思うと、夢がありますよね。
出資した競走馬を応援しに行く楽しみ
じゃあなんで続けられるの?というと、やっぱり出資している競走馬を応援する楽しさ、ワクワクを味わえるところです。
我が子のように見守ることができるのも、一口馬主の良い所ですね。
出資している競走馬の情報についてはクラブから定期的に発信され、調教を重ねていく中での調子であったり出走予定のレースについてを知ることができるのですが
もちろん、その出走レースに合わせて現地観戦をするということも可能です。
当時出資していた子がパドックで歩いていたり、レースを走っているというだけでもワクワクドキドキ。
お願いだから怪我せず帰ってきて!という気持ちすら芽生えてきます。
過去には、G3というそこそこ格式の高いレースに出資馬が出走するということで
応援しに行くために京都競馬場へ日帰りで凸ったことも。
結果は残念でしたが、遠征をしてしまうくらい気持ちは昂っちゃいますね
いつかは、「今日G1勝った馬、俺出資してるんだよね~」とどや顔してみたいものです。
仲間との繋がりも楽しい
保有権を分けて所有者を募集するということは、もちろん自分と同じ競走馬に出資している仲間もいるわけです
そういった方と喜びを分かち合ったり、情報を共有し合ったりと、競馬をより深く楽しむことができると思います。
ここまで語り尽くしましたが、自分も一口馬主を計7,8年ほど続けている身でして
ギャンブルとは違った視点で競馬を楽しむことができるということを伝えたかったので、こんな記事を書いてみました。
結構ディープな楽しみ方だと思うので取っつきづらさはあるかと思いますが
さらに深く競馬を楽しみたいという方がいらっしゃいましたら是非検討してみてはいかがでしょうか。
結論
はやく競馬場で酒飲めるようになってくれーーーーー