この記事はAgent Grow Advent Calendar 2018 10日目の記事です。
こんにちは、M川です。
ロックとお酒をガソリンに日々過ごしています。
先日ふと目に留まったラベル、、
今日は私が長年放置していた輸入版CDに秘められた謎,
「Parental Advisory Explicit Contents」に迫りたいと思います。
(ご存知の方、そもそも何それ美味しいの?な方がいらっしゃったらすみません・・・)
どんなラベルなの?
▼こんなラベルです
洋楽コーナーを漁りに漁ったキッズ時代を過ごした方なら、何度か目にしていることかと思います。
私は、「大体の輸入版CDについている」&「割と主張してくるラベル」のイメージだったので、
どこかのでっかいレコード会社のロゴか何かかと思っていました。。
どういう意味?
「Parental Advisory Explicit contents」を直訳すると、「親への勧告 露骨な内容」とのことです。
英検三級は、「ペアレンタル=両親」「アドバイザリー=おすすめ」と訳し、
勝手に「教育にマストなアイテム」くらいに思っていました。。。
さて、「Parental Advisory Explicit contents」の意味についてですが、
wikipedia先生は以下のように説明しています。
なるほど、、いわゆる映画の「PG12」に近いもののようです。
「PG12」や「R15+」、「R18+」は日本の映倫が判断していますが、
「Parental Advisory Explicit contents」は誰が貼っているのでしょうか。
誰が なぜ?
二度目の登場wikipedia大先生です。
『1985年にアメリカの市民団体でティッパー・ゴアが率いるPMRCがRIAAに圧力をかけて実現した検閲で、現在知られているラベルは1990年に標準化された。』
聞きなれない言葉・・・。突然の膨大な情報量・・・。
聞きなれない単語を以下に記します。
・ティッパー・ゴア:アメリカの著作家・写真家。のちにアメリカ副大統領夫人になる女性。
・PMRC:ゴアさんがワシントンD.C.の権力者を夫に持つ何人かの友人で作った団体。
設立のきっかけは、娘さんが聴いていたプリンスの某曲に対して「あかん!」と思ったことだそう。
・RIAA:アメリカレコード協会。多数の音楽関連会社が加盟していて、国内全体の流通量の90%を占めている。
▼かわいいハリネズミとカワイのピアノ
みなまで言いませんが、なんだか複雑で大変そう・・・。
この圧力はヒップホップやパンク、ヘヴィメタル分野を主になされ、
当時はその圧力に対し、多くのアーティストが曲を通してゴアさんやPMRCを批判しました。
批判活動もむなしく、こうしてRIAAは今日までラベルを貼り続けることになったというわけです。
ちなみにラベルを貼られちゃったイカした作品はどうなるかというと、
未成年の目に触れさせないためにスーパーに並べてはならないと販売制限がかけられます。
「武器は陳列OKだけど、未成年に悪影響なものはNG」なところはなんともアメリカっぽいですね。
日本ではどうか
国内では「Parental Advisory Explicit contents」のような明確な基準はないものの、
レコード制作基準倫理委員会(いわゆるレコ倫)によって、
ピーー(放送禁止)な単語が入った作品はそもそもの発売が許可されないようです。
出た水を分けるのではなく、元栓をキツく締める仕組みで対応しているんですね。
あまり気にしたことはなかったけど、アメリカより厳しいのかも・・・。
おわりに
軽い気持ちで調べてみたのですが、色々と絡み合っていて沼のようでした。
あと余談ですが、ゴアさんが設立したPMRCは「不快な15曲のリスト」として
プリンスやAC/DC始め有名アーティストの曲を列挙しています。
興味がありましたら「The PMRC Filthy Fifteen」を是非ご覧ください。
あなたの気に入る1曲が見つかるかもしれません。