なにかの参考になれば
Agent Grow Advent Calendar 2016の25日目の記事です。最終日ですね。
[2016-12-25 15:00追記]
文章的に分かりにくい部分があったので、加筆修正しました_ノ乙(、ン、)_
アンチパターン集(`・ω・´)b
私自身、公私ともにいろいろな文章を書く機会が多くあります。
例えば、公私ともにブログを書いてます1)「公」の方は、もちろんこのブログのことですし、某IT系ニュースサイトで連載記事を書かせていただいたこともあります2)思いっきり「過去の栄光にすがってる」(?)ってやつです。ブログ以外でも、さまざまな文章を書いてきました。
そんな実体験を通じて、文章を書くことに関するノウハウをいくつか得ることができました。
その中から「ブログを書く」という観点にフォーカスを絞り、「アンチパターン」3)べからず集としてまとめてみたので、恥を忍んで晒してみようと思います4)あえて、すべて終わる今日という日にこういうネタを投下する作戦です。
では、早速そのアンチパターンをご紹介しましょう。
伝えたいことを固めずに書き始める
本来であれば、「伝えたいことがある」から書きます。しかし、なにかのタイミングで「書きたいから書く」にクラスチェンジしてしまうことも珍しくはありません。
経験上、
- 書けといわれたから書いた
- そもそも伝えたいと思っていることがない
- 何を伝えたいのかちゃんと考えられていない
といったときに起こりやすいパターンです。
まず、「何を伝えたいのか」そして「なぜそれを伝えたいのか」をしっかり考えましょう。
「内容が無いよぉ(´・ω・`)」な文章は、チラシの裏に書きましょう。
構成を決める前に書き始める
文章を書く上で、一番大切なのは「構成」です。
例えば、
- 5W1H
- 起承転結5)論理的な文章などには向かない……なんて話もありますね
- 導入→本文→結論
などなど、色々なスタイルがあります6)「文書構成」とかで検索するといろいろ見つかりますよね。
どのスタイルで書くかを考えて、そのスタイルの各部分でどのようなことを書くか。それを最初に考えてから書くだけで、だいぶ読みやすく説得力のある文章になったりします。
文章とスタイルを同時並行で考えることも可能ですが、直感に反して意外と高度なテクニックや経験が必要です。
最初に構成を考えましょう。
たったそれだけで、多くの時間を無駄にせずに済み、よりよいものが書けるようになります。
ブログの記事投稿画面にいきなり書き始める
ブログの記事投稿画面よりも、慣れているツールはありませんか?
大抵の人はブログ投稿画面に慣れていないか、より手に馴染んだものを持っています。それはエディタかもしれませんし、ワープロソフトかもしれません。あるいは紙とペンかもしれませんね。
慣れない環境はそれだけでストレスフルですし、そんな環境で最高のパフォーマンスを出せる人はごくわずかです。
良い文章を書きたければ、自分の慣れ親しんだツールを活用してみましょう。
最初にタイトルを決める
タイトルは「ブログの顔」といっても過言ではありません。それ故に、最初にこだわって考える人が多くいます。
もちろん悪くはないのですが、先にタイトルを決めてしまうと、本文がそれに引きずられてしまいがちです。
よりよいブログを書くために、最初に決めるべきは「主題7)ここでは、「その文章において中心となる内容や主張したいこと」的な意味で用いています」です。「タイトル」はすべて書き終えた後に適切なものを考えれば良いのです。
タイトルは大切ですが、最重要ではありません。
タイトルに合わせて本文を書くよりも、本文に合わせてタイトルを決めましょう。
些末なところから手を付ける
高品質な文章は、細部まで細心の注意が払われているものです。しかしながら、どんなに細部が優れていてもそれ以外の部分がダメダメだったら……。いかがでしょうか?
ブログを書き始めるとき、「アイキャッチ画像はなにがいいかな〜」とか「カテゴリやタグはどれが適切だろう?」といった些末なところから手を付けていませんか?
些末な部分は後回しにして、重要なところから手を付けましょう。
考えながら書く
真の意味でマルチタスクに動ける人はごくわずかです。往々にして、ひとつずつ順番にこなすより時間がかかったり、品質が劣化したりします。
同時に複数のことをやるのは止めましょう。
急がば回れです。
高度なことを書こうとする
「そんな高度なこと書けないから……」というフレーズはよく聞きます。が、その「高度なこと」とはいったいどんなことでしょう?
自分にとっての「ハイレベル」は誰かにとっての「ローレベル」であり、自分にとっての「ローレベル」は誰かにとっての「ハイレベル」です。
「初歩的だし書く価値ないな」と思ったことが、他の誰かにとって有益なものかもしれません。
大切なのは高度なことを書くことではありません。高品質8)なにを「高品質」とするのかは人それぞれですし、TPOによっても異なりますが……なものを書くことが大切なのです。
長文を書こうとする
長い文章は良い文章だとは限りません。短い文章の方が理解しやすかったりしますし、読み手の中に残りやすいものです。
その思いが強いほど、文章は長くなりがちです。しかし、わかりやすい長文を書くのは意外と難しいものです。
大事なのは文章の長さではありません。内容です。
読者層をイメージせずに書く
なにかを伝えるときは相手の目線に合わせることが重要ですが、不特定多数の人が読むブログでは困難です。
そんなときには「ペルソナ」を設定してから書きましょう。その「ペルソナ」が理解できる文章を書くのです。
ペルソナは「集団(層)」ではなく「個人」です。身近にいる誰かをイメージするのも良いかもしれません。具体的であればあるほど効果的です。
ユーモアを盛り込もうとする
ユーモアはあった方がよいものです。しかし、なければいけないものではありません。
ユーモアとはその人からあふれ出るものです。
ユーモアは無理に詰め込むべきものではありません。無理に織り込むのは止めましょう。そこにユーモアが存在すべきかも見極めましょう。
ユーモアにはセンスと個性が必要です。一朝一夕にはなし得ません。
読み手がそのユーモアを目にしたとき、どのような感情を抱くかを考えましょう。
自分の言葉で書かない
誰かの言葉や考えを、貴方が書く必要はありません。貴方にしか書けないものを大切にしましょう。
貴方の「等身大の言葉」は、それだけで説得力があるものです。
時には誰かの言葉や考えについて書きたいこともあるかもしれません。その時は、自分で一度受け止め、咀嚼したものをアウトプットしましょう。
別に拙くてもいいのです。うまい表現を使わなくてもいいのです。ただし、丁寧に書きましょう。
内輪ネタを盛り込みすぎる
内輪ネタは、その「内輪」にいない人にとっては単なるノイズです。
基本的に、内輪ネタは内輪しかいないところでやるものです。もちろん入れるなとは言いませんが、物事には限度というものがあることを忘れないでください。
不用意に挿入された内輪ネタは、それだけで害悪です。どんなに素晴らしい文章であったとしても、内輪ネタのせいで台無しになってしまうこともよくあります9)「素晴らしい文章」ではないなら……その結果は火を見るより明らかです。
書き上げるまでに適切な時間を使わない
文章を書くのには時間がかかります。
時間をかければ良い文章になるわけでもありませんが、かけなさすぎれば低品質な文章になってしまいがちです。
適切な時間を費やしましょう。
どの程度の時間が適切かはケースバイケースです。さまざまな要素を加味した上で、最適な時間を見極めましょう。
時間をおいて見直さない
勢いは大切ですが、視野がせまくなりがちです。文章を書き終えたら、一度寝かせましょう。
冷静になり、客観的な視点を取り戻せるようになったら、その文章を読み直してみましょう。客観的な視点で読んで、必要だと感じたらリライトしましょう。
可能であれば、他の人に読んでもらいましょう10)読んでもらう人もある程度選ばないと意味はありませんが……。そして、その結果得られたフィードバックを、素直に受け止めましょう。
それだけで、驚くほど良い文章が書けるようになるのです。
口頭/対面時に使うべきスキル/テクニックを準用する
どんなに優れたスキルやテクニックでも、使いどころを間違えてしまえば効果を発揮できません。それどころか、マイナスの効果を発揮してしまうこともあり得ます。
「話す」ときのテクニックを「書く」ときに使う場合は、十分注意しましょう。
もちろん、共通で使えるスキルやテクニックもありますが、ちゃんと見極めましょう。よりよいものがないか、検討しましょう。
書いたものを捨て去ることに躊躇する
自分が時間をかけて作り上げたものを捨てるのは、とても勇気のいることです。
「もしかしたらなんとなるかもしれない」と時間を費やすのも悪くないですが、捨て去って1から作り直した方が良い結果をもたらすこともあり得ます。
ダメだと思ったら見切りを付けましょう。
土台がダメダメなら、どんなに素晴らしいものをその上に築き上げたとしても崩れてしまいます。
こんな感じです〜
ほかにも
- 空白を活用する
- 漢字は必要に応じて「ひらく」
- 一度公開した記事を不用意に非公開にしない
- 文体や表現を統一する
といった細かい話はありますが……。
ちょうど16個になってキリが良い11)エンジニア的にはのでこの辺で。
あくまで、「個人的見解」かつ「この会社ブログを書くときのアレ」って観点でのまとめですので、汎用的でない部分もあるかもしれませんが、なにがしかのお役に立てるようなら幸いです。
でわでわ!メリークリスマス!
注訳はこちら
↑1 | 「公」の方は、もちろんこのブログのことです |
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↑2 | 思いっきり「過去の栄光にすがってる」(?)ってやつです |
↑3 | べからず集 |
↑4 | あえて、すべて終わる今日という日にこういうネタを投下する作戦です |
↑5 | 論理的な文章などには向かない……なんて話もありますね |
↑6 | 「文書構成」とかで検索するといろいろ見つかります |
↑7 | ここでは、「その文章において中心となる内容や主張したいこと」的な意味で用いています |
↑8 | なにを「高品質」とするのかは人それぞれですし、TPOによっても異なりますが…… |
↑9 | 「素晴らしい文章」ではないなら……その結果は火を見るより明らかです |
↑10 | 読んでもらう人もある程度選ばないと意味はありませんが…… |
↑11 | エンジニア的には |