SESと正社員の違いとは?それぞれのメリットやデメリットを解説

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SESと正社員の違いとは?それぞれのメリットやデメリットを解説

SES、派遣、正社員といった雇用形態にはそれぞれの特徴とメリット・デメリットがあります。これらを理解することで、企業は自社に最適な人材確保の戦略を立てやすくなります。

そこで本記事では、SESやその他(派遣、正社員)雇用形態の特徴や違いについて詳しく解説します。本記事をお読みいただくことで、SES業界の理解が深まりますので、是非とも最後までお読みください。

SESや派遣、正社員の違い

SES(システムエンジニアリングサービス)、派遣、正社員といった雇用形態は、それぞれ異なる特徴を持っています。ここでは、各違いについて解説します。

SESの雇用形態やコスト

SESは、企業が特定のプロジェクトや業務に必要な技術者を外部から調達するような形態を指します。SESのエンジニアは、通常、SES企業に雇用されており、クライアント企業のプロジェクトに派遣される形で働きます。

さらに、SESエンジニアは即戦力としてのスキルを持っていることが多く、短期間で成果を上げることが期待されるため、プロジェクトの進行においてはコスト対効果が高いとされます。

派遣の雇用形態やコスト

派遣は、企業が派遣会社と契約を結び、派遣会社から派遣されたスタッフが企業の業務を行う雇用形態です。


この仕組みでは、派遣社員は派遣会社に雇用されているため、企業は直接的な雇用契約を結ぶことなく、必要な人材を柔軟に確保することができます。派遣社員は、特定のプロジェクトや業務に応じて短期間で雇用されることが多く、企業にとっては即戦力を得る手段として利用されます。

コスト面では、派遣社員の給与は派遣会社が設定し、企業はその料金に加えて派遣会社に手数料を支払う必要があります。

しかし、派遣社員を雇用することで、企業は人件費の変動を抑えたり、必要な時に必要な人数だけを確保したりすることができるため、経済的なメリットも存在します。

正社員の雇用形態やコスト

正社員の雇用形態は、企業にとって最も一般的で安定した形態の一つです。正社員は、企業と長期的な雇用契約を結び、一定の給与や福利厚生を受けることができます。


この雇用形態の特徴は、労働者が企業に対して強い帰属意識を持ちやすく、企業文化や価値観を共有しやすい点です。正社員は、企業の成長に貢献するための重要な資産と見なされることが多く、特に中長期的なプロジェクトにおいてはその重要性が増します。

コスト面では、正社員の雇用は初期投資が高くなることが一般的です。給与だけでなく、社会保険料や福利厚生費用、教育・研修コストなどが発生します。これに対して、SESや派遣社員は、必要な期間だけ雇用することができるため、短期的なコストを抑えることが可能です。

SESのエンジニアを利用するメリット

SESのエンジニアを利用することには、次にあげるようなメリットがあります。

  • エンジニア人材の不足が解消する
    育成コストが削減できる
    即戦力人材を確保できる

ここでは、各メリットについて解説します。

エンジニア人材の不足が解消する

近年、IT業界ではエンジニア人材の不足が深刻な問題となっています。特に、急速に進化するテクノロジーに対応できるスキルを持った人材が求められており、企業は優秀なエンジニアを確保するために競争が激化しています。

このような状況において、SESを利用することは、企業にとって非常に有効な手段となります。

SESを活用することで、企業は必要なスキルを持ったエンジニアを短期間で確保できるため、プロジェクトの進行をスムーズに行うことが可能です。


特に、特定の技術や知識が必要なプロジェクトにおいては、即戦力となるエンジニアを迅速に投入できる点が大きなメリットです。これにより、エンジニア不足によるプロジェクトの遅延や品質の低下を防ぐことができます。

さらに、SESを利用することで、企業は自社のリソースを効率的に活用できるようになります。必要な時に必要な人数だけを確保することができるため、過剰な人件費を抑えることができ、コスト面でもメリットがあります。

育成コストが削減できる

SESを利用する大きなメリットの一つは、育成コストの削減です。

企業が新たに正社員を雇用する場合、通常はその人材を育成するための時間とリソースが必要になります。特に、エンジニアリング分野では専門的な知識や技術が求められるため、教育プログラムや研修を実施することが一般的です。このような育成プロセスには、コストがかかるだけでなく、時間も要します。

一方、SESを利用することで、即戦力となるエンジニアを外部から確保することが可能です。SESのエンジニアは、すでに特定の技術や業務に精通しているため、企業が求めるスキルセットを持っていることが多いです。

即戦力人材を確保できる

SESの最大のメリットの一つは、即戦力となる人材を迅速に確保できる点です。

特に、技術の進化が早いIT業界においては、プロジェクトのニーズに応じたスキルを持つエンジニアを短期間で投入できることが求められます。

SESを利用することで、企業は必要な技術を持ったエンジニアを即座にプロジェクトに参加させることができ、開発のスピードを大幅に向上させることが可能です。

また、SESのエンジニアは多様なプロジェクト経験を持っていることが多く、さまざまな技術や業務知識を活かして即戦力として活躍します。

これにより、企業は新たな技術を取り入れたり、プロジェクトの課題を迅速に解決したりすることができるため、競争力を高める要因となります。

SESのエンジニアを利用するデメリット

SESのエンジニアを利用する際には、次にあげるようなデメリットも考慮する必要があります。

  • 開発が期間中に終わらないことがある
    帰属意識を持ってもらいにくくなる

ここでは、各デメリットについて解説します。

開発が期間中に終わらないことがある

SESを利用する際のデメリットの一つとして、プロジェクトが契約期間内に完了しない可能性があることが挙げられます。


SESのエンジニアは、特定のプロジェクトに対して短期間での契約が一般的であり、そのためプロジェクトの進捗状況によっては、契約期間が終了する前に開発が完了しないケースが発生します。

このような状況は、特に複雑なシステム開発や新しい技術を導入するプロジェクトにおいて顕著です。SESのエンジニアは、即戦力としてのスキルを持っているものの、プロジェクトの全体像やチームの文化に馴染むまでには時間がかかることがあります。

帰属意識を持ってもらいにくくなる

SESのエンジニアは、特定のプロジェクトに対して短期間で派遣されることが一般的です。


このため、彼らは企業の一員としての帰属意識を持ちにくいという課題があります。プロジェクトが終了すると、エンジニアは次の案件に移ることが多く、企業との関係が一時的なものになりがちです。

帰属意識が薄れると、エンジニアのモチベーションやパフォーマンスにも影響を及ぼす可能性があります。特に、チームワークが求められる開発環境では、メンバー間の信頼関係や協力が重要です。

エンジニアを正社員雇用するメリット

エンジニアを正社員として雇用することには、いくつかの重要なメリットがあります。ここでは各メリットについて解説します。

中長期的な労働力として確保できる

正社員としてエンジニアを雇用する最大のメリットの一つは、中長期的な労働力を確保できる点です。SESや派遣社員と異なり、正社員は企業に対する帰属意識が強く、長期間にわたって同じプロジェクトに関与することが期待できます。


これにより、企業はエンジニアのスキルや知識を深め、プロジェクトの進行においても安定した成果を得ることが可能になります。

また、正社員は企業文化や価値観を理解し、チームの一員としての役割を果たすことができるため、コミュニケーションや協力が円滑に進む傾向があります。これにより、プロジェクトの効率が向上し、チーム全体のパフォーマンスを引き上げることが期待できます。

正社員雇用をしていることでブランディングが可能

正社員を雇用することは、企業にとって単なる人材確保の手段にとどまらず、強力なブランディング戦略の一環ともなります。

正社員は企業の文化や価値観を体現する存在であり、彼らの働きぶりや成果は、外部に対して企業のイメージを直接的に影響を与えます。

特に、優秀なエンジニアを正社員として雇用することで、企業は「技術力が高い」「人材育成に力を入れている」といったポジティブな印象を持たれることが多くなります。

また、正社員は長期的な視点で企業に貢献するため、安定した業務運営が可能になります。これにより、顧客や取引先に対しても信頼感を与えることができ、結果としてブランド価値の向上につながります。

エンジニアを正社員雇用するデメリット

エンジニアを正社員として雇用することには多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。

教育コストが発生する

正社員としてエンジニアを雇用する際のデメリットの一つは、教育コストが発生することです。特に新卒や未経験者を採用する場合、業務に必要なスキルや知識を身につけさせるために、時間とリソースを投資する必要があります。この教育プロセスは、企業にとって短期的には負担となることが多いです。

また、既存の社員に対しても新しい技術やツールの導入に伴う研修が必要になることがあります。これにより、業務が一時的に停滞する可能性もあり、結果として生産性に影響を与えることも考えられます。

さらに、教育にかかるコストは、単に研修費用だけでなく、社員が研修に参加している間の人件費や、教育を受けるために必要な設備投資なども含まれます。

SESのエンジニアを利用する際のポイント

SESのエンジニアを効果的に活用するためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

  • 業務内容など求めるスキルを明確にする
    契約期間には余裕を持たせる
    SES企業の評判を確認する

ここでは、各ポイントについて解説します。

業務内容など求めるスキルを明確にする

SESを利用する際には、業務内容や求めるスキルを明確にすることが重要です。まず、プロジェクトの目的や要件を具体的に定義することで、必要な技術や経験を持ったエンジニアを選定しやすくなります。

例えば、特定のプログラミング言語やフレームワークに精通したエンジニアが必要な場合、そのスキルセットを明示することで、適切な人材を迅速に見つけることが可能です。

また、業務内容を明確にすることで、エンジニア自身も自分の役割を理解しやすくなります。これにより、プロジェクトへの貢献度が高まり、成果物の質も向上するでしょう。

さらに、求めるスキルを具体的に示すことで、SES企業とのコミュニケーションが円滑になり、ミスマッチを防ぐことができます。

契約期間には余裕を持たせる

契約期間に余裕を持たせることも重要です。プロジェクトの進行状況や技術的な課題により、当初の予定通りに作業が進まないことがしばしばあります。


特に、SESでは契約期間の間、エンジニアの有する専門知識やスキルを提供する業態のため契約期間が短すぎると、必要な成果物を完成させる前に契約が終了してしまうリスクがあります。

また、契約期間に余裕を持たせることで、エンジニアがプロジェクトに慣れ、より深く関与することが可能になります。これにより、エンジニアが持つ専門知識やスキルを最大限に活かし、プロジェクトの成功に寄与することが期待できます。

SES企業の評判を確認する

SES企業の評判を確認することで、発注後の事故を未然に防げます。評判が良い企業は、質の高いエンジニアを提供するだけでなく、プロジェクトの進行においても信頼性が高い傾向があります。


まず、インターネット上のレビューサイトやSNSを活用して、他の企業やエンジニアからのフィードバックを収集しましょう。特に、過去のプロジェクトに関する評価や、エンジニアのスキルに関するコメントは参考になります。

また、SES企業の実績や取引先の企業名も確認することが大切です。大手企業と取引があるSES企業は、一定の信頼性を持っていることが多く、安定したサービスを提供している可能性が高いです。

まとめ

SES、派遣、正社員といった異なる雇用形態には、それぞれ独自のメリットとデメリットが存在します。


SESは即戦力としてのエンジニアを短期間で確保できる一方で、帰属意識の形成やプロジェクトの進捗管理に課題があることが多いです。派遣は柔軟な人材配置が可能ですが、長期的な関係構築が難しい場合もあります。

また、SESを利用する際には、業務内容や求めるスキルを明確にし、契約期間に余裕を持たせることが成功の鍵となります。最終的には、企業の戦略や文化に合った雇用形態を選択することで、持続可能な成長を実現することができるでしょう。

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