営業の案件管理を実施する際の主な方法!案件管理にはシステム導入がおすすめである理由も解説
営業における案件管理とは、取引先や業務の進捗に関する情報の記録や管理をすることです。
案件管理といっても方法はさまざまで、やり方によっては業務負担が大きくなってしまう場合があります。そのため、最近は業務効率化のために「案件管理システム」を活用する企業も増えています。
そこで今回は、営業における案件管理の基本を確認するとともに、案件管理を効率的に行うためのポイントや、案件管理システムを活用するメリットについて解説します。
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案件管理を行う際に必要な項目
案件管理といっても、具体的にどのような項目を管理する必要があるのでしょうか。
まずは、案件管理を行う際に必要な項目について確認していきます。
担当者
案件管理を行うには、まずは担当者の管理が必須です。
組織内で複数の案件が同時並行で進行していて、それぞれの案件の情報が個別に管理されていると、状況が不透明になってしまいます。そのような状況下では、一部の営業担当に負荷がかかりすぎてしまったり、業務が属人化してしまったりする可能性があります。
そのため、各案件について誰が担当しているのかを明確にし、責任の所在を明らかにしましょう。それぞれの営業担当が抱えている業務量の把握にもつながります。
業務量に偏りが見られたときは適切に分散させて、全体の効率性が高まるようにしましょう。
進捗状況
案件管理では、定期的に案件の進捗を把握して管理することも大切です。
案件の進捗状況を適切に把握することで、進捗の遅れや問題点などを発見しやすくなり、早い段階で対応しやすくなります。
納期に遅れが生じれば、クライアントからの信頼を失いかねません。そのため、無理のない計画を立てたうえで案件に取り組み、万が一進捗に遅れが見られた場合は早急に対応する必要があります。
進捗に遅れが出ていないかを常に把握しておくためにも、案件管理では進捗状況の管理をしておきましょう。
顧客の流入経路
顧客の流入経路も、案件管理の大切な項目です。
流入経路ごとに顧客の特徴や課題を把握し、分析することで、今後の営業活動の改善に活かせます。また、顧客の流入経路の管理により、流入経路ごとの成約率が把握できるというメリットもあります。
受注予定日
案件管理では、受注予定日も管理しましょう。
過去の実績から案件の受注までにかかる期間を予測し、それをもとに受注予定日を算出します。この予定日をもとにしてスケジュールを設定することで、受注までのタスク管理がしやすくなるでしょう。
受注率
受注率も管理しておくべき項目の一つです。
過去の実績を用いて、全案件に対する受注数から受注率を算出し、それをもとに進行中の案件数や予想受注率から売上の予想を立てましょう。
売上が目標に達しないと考えられる場合には、受注率を向上させる改善を実施することが大切です。
予想売上額
案件管理では、予想売上額も管理しましょう。
予想売上額は、見込み受注額と受注率から算出します。案件ごとの予想売上額の把握は、収益予測や予算作成のためにも重要です。また、リソースおよび予算の適切な配分や収益目標の設定にも役立ちます。
ほかにも、予想売上額を管理すると、特定期間における売上額の予想を立てることや、担当者ごとの予想売上額を把握することが可能です。
また、予想売上額と実際の売上額を比較し、乖離がある場合はその原因を分析すれば、営業における課題を発見できます。それにより、営業戦略を見直して改善していくこともできるでしょう。
案件管理を実施する際の主な方法
案件管理は、さまざまツールを使って実施できます。ここでは、案件管理を実施するにあたって活用できるツールをご紹介します。
ExcelやGoogleスプレッドシートで管理する
ExcelやGoogleスプレッドシートは、案件管理において非常にスタンダードなツールです。
特に、Excelはパソコンに標準でインストールされていることが多く、導入コストがかからない点と使い慣れた方が多い点がメリットです。カスタマイズ性が高く、条件付き書式や入力規則、関数、マクロといった機能を活用すれば、効率よく案件管理ができるでしょう。
ただし、データの量が多くなったり大量の数式が用いられたりすると動作が重くなるため、大規模な案件管理や複雑な案件管理にはあまり適していません。また、Excelのバージョンが異なる場合には正確にデータが表示されない可能性があるというデメリットもあります。
GoogleスプレッドシートはExcelによく似た機能を持っており、Googleアカウントを作成していれば無料で利用できます。データがクラウド上にあるため、複数の人が同時に作業でき、情報をリアルタイムに更新できるのがメリットです。
タスク管理ツールで管理する
タスク管理ツールは、各担当者が実施すべきタスクを一覧にして可視化するものです。
タスク管理ツールを活用すれば、業務の割り当てや進捗の確認、他の担当者との連携を効率よく行えます。リアルタイムでの情報共有や柔軟なタスク管理ができ、案件をスムーズに進めやすくなります。また、担当者ごとの業務をガントチャートなどの一覧表として可視化できるものもあるため、全体像を把握しやすいでしょう。
ただし、タスク管理ツールはその名のとおりタスクの管理に主眼を置いたツールであり、進捗状況や流入経路などさまざまな要素を含む案件の管理に特化したツールではありません。そのため、タスク管理ツールを案件管理で使用する際には、案件管理に適したかたちにカスタマイズしたり、入力ルールを定めておいたりすることが必要になる場合があります。
SFAやCRMを活用する
営業活動をサポートしてくれるツールであるSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)を活用する方法もあります。
SFAやCRMは営業に関連する情報を一元管理できるため、過去実績などのデータを分析して営業活動に役立てることができたり、情報をリアルタイムで共有できるのがメリットです。一方で、月額などで費用がかかり、またツールの操作に慣れるまでに時間を要するというデメリットもあります。
しかし、案件管理の効率や営業活動の生産性が向上すれば、費用を上回る売上増加が期待できます。
案件管理を効率的に行うために押さえておくべきポイント
案件を効率よく管理するには、どのような点に留意すれば良いのでしょうか。ここでは、案件管理を効率的に行うための3つのポイントについて解説します。
案件管理の目的をチームで共有する
案件管理をなぜ実施するのかという目的を、チーム内でしっかり共有しておきましょう。
目的が定まっていれば、その目的を達成するために業務で何をすべきかが明確になり、それぞれが自発的に適切な行動を取れるようになります。
また、納得して業務に取り組めるため、モチベーションも高まり、結果として業務効率も向上するでしょう。
ステータスの定義と入力タイミングを明確にしておく
案件が現在どういった状況であるかを示すステータスの定義と入力タイミングを定めておき、社内で共有しておきましょう。
例えば、ひとくちに「商談」といっても、最初のアポイントを取り付けただけの状況なのか、契約に向けた具体的な説明や話し合いを行う商談なのかでは、性質がまったく異なります。担当者ごとに異なる定義でステータスが入力されて混乱が生じないように注意しましょう。
また、ステータスの入力タイミングを各個人に任せてしまうと、それぞれ入力するタイミングが異なってしまい、正確な状況を把握することが難しくなります。
そのため、ステータスの入力タイミングも事前に定めておき、マネージャーが正しい進捗状況を確認できるようにしましょう。
システムの導入を検討する
案件管理の効率化には、案件管理に適したシステムを導入することも重要です。システムを利用することで、案件が多くなっても管理や共有がしやすくなります。
また、システムを導入していれば、過去の実績などから分析をしたり、データを可視化したりすることも容易なため、営業活動における意思決定の質やスピードを向上させられるでしょう。
案件管理にシステム導入がおすすめである理由
効率的な案件管理にはシステムの活用が欠かせません。ここでは、案件管理にシステムの導入がおすすめである理由について解説します。
リアルタイムで情報が可視化される
案件管理システムを利用すれば、案件ごとの「5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)」の情報がわかりやすく可視化されるため、案件の状況を把握しやすくなります。
また、各担当者に入力タイミングを守らせれば、リアルタイムで最新の案件情報を確認・共有できるでしょう。リアルタイムで状況が可視化できれば、業務量の偏りや進捗遅れ、フォローの必要性などを早期に掴むことができ、いち早くその対応に着手できます。
情報のひもづけが簡単にできる
案件管理システムを利用すると、取引先の社名や住所、連絡先といった情報を案件情報に容易にひもづけできます。
そのため、進捗が滞っている案件や問題が発生している案件を発見した場合、取引情報や過去の担当者の対応などをすぐに確認し、早急に対処することが可能です。
案件管理システムなら、Excelなどでの管理よりも少ない労力と時間で、包括的な案件管理ができるでしょう。
分析が容易に行える
案件管理システムを利用すれば、一定の期間ごとの実績や売上、案件数などのデータを抽出したり、それらをグラフなどの図として表示させたりすることも可能です。そのため、管理業務だけでなく分析作業も効率化できるでしょう。
案件管理システムによりデータの分析が容易になれば、それを足掛かりにして業務改善に取り組みやすくなるというメリットもあります。
労働時間の正確な管理や不正を防げる
勤怠管理システムなら、従業員の始業時間や終業時間を客観的かつ正確に記録しやすくなります。システムによっては、インターネット環境さえあれば社外から打刻できるものもあります。このため、営業などで直行・直帰する場合でも、実態業務に即した打刻をすることが可能です。
また、タイムカードで起こりやすい「他人による打刻」を防ぐため、生体認証による打刻を導入しているシステムもあります。他にも、外出先での勤務が多い従業員の不正を防ぐために、打刻場所をGPSで確認できる機能もあり、正確な労働時間管理に役立つでしょう。
このように、勤怠管理システムを導入すれば、不正を防いで労働時間を正確に管理することができるようになります。
SES企業の案件管理にはSES管理ツール「Fairgrit®」の利用がおすすめ
案件管理を行うと、取引情報や業務進捗を把握しやすくなります。さらに、案件管理システムを用いれば、管理業務を効率的に実施できるだけでなく、リアルタイムでそれらの情報を把握したり、データ分析に活かしたりすることが可能です。
Fairgrit®は、案件管理だけでなく、勤怠管理や要員の提案、請求書の発行、入金確認といったSES企業にとって必要な多くの業務の効率化が可能です。
ほかにも、勤怠不良や超過労働など、フォローアップが必要なエンジニアもFairgrit®が自動で抽出して一覧化してくれるため、トラブルが起こる前に対処しやすくなります。
煩雑なSES業務の効率化を検討している方は、Fairgrit®の導入をぜひご検討ください。
Fairgrit®メディア編集部です。
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