SESエンジニアの年収相場!給与・年収アップのコツも解説
「SESエンジニアは年収が上がりにくい」といった情報をインターネットで見かけることもありますが、本当なのでしょうか。
現在、SESエンジニアとして働いている人や、これからSES企業で働く人にとって、SESエンジニアの年収相場がどの程度かは気になるところでしょう。
そこで本記事は、SESエンジニアの年収相場や「年収が上がりにくい」といわれている理由について見ていきましょう。また、給与・年収を上げる方法についても解説します。
INDEX
SESエンジニアの平均年収は?
現在、SESエンジニアの年収に限定した公的調査データはありませんが、複数企業の年収をリサーチしてみると、SESエンジニアの平均年収は300~400万円ほどと考えられます。
未経験のエンジニアの場合、入社1年目は基本的に270~300万円からスタートするのが一般的で、勤務する企業や学歴などで上下50万円ほどの幅があります。また、一般企業と同じように、勤続年数やエンジニアとしての経験年数が長くなるほど平均年収は高くなる傾向です。
保有している資格やスキル、担当業務によっても年収は変動します。そのため、高単価な案件を担当できるよう経験を積めば、年収を大幅に上げることも夢ではありません。
エージェントグローのSESエンジニアの年収幅
SES業界の年収幅の一例として、所属エンジニア数350名以上(2022年12月時点)のエージェントグローの年収を紹介します。
年代 | 平均年収 | 平均月給 |
20代 | 495万円 | 35万円 |
30代 | 560万円 | 40万円 |
40代以上 | 609万円 | 44万円 |
エージェントグローでは、20代の若手でも平均年収が500万円近くあり、十分にスキルや実績を積むことができれば、さらなる年収アップも可能です。また、40代以上でもエンジニアとして活躍している方はおり、着実に年収アップに成功しています。
エージェントグローは「新SES企業」のため、案件選択制度を採用しています。エンジニア自身が、受注できる案件の内容や単価を知った上で案件を選択することが可能です。「少しでも高い単価の案件を選択したい」というニーズにも応えられます。
SESエンジニアの年収が低いと思われている3つの理由
インターネットでは「SESエンジニアの年収は低い」「SESエンジニアの年収は上がりにくい」といった情報を目にすることがありますが、なぜこのように思われているのでしょうか。
ここからは、SESエンジニアの年収が低いと思われている主な理由について、3つの視点で考察します。
経歴の浅いエンジニアの声が大きいため
SESエンジニアの年収が低いと思われている理由の1つ目は、経歴の浅いエンジニアによる口コミや評価の声が大きくなりがちなためと考えられます。
未経験でスキルが不足しているエンジニアの場合、簡単な案件のみを任せられることが多く、年収が低くなってしまう傾向にあります。SESは未経験者でも比較的就職しやすい業態であるため、経験が浅く年収の低いエンジニアの母数が多くなりやすいのです。
また、未経験者の年収が低くなりやすいのはSES企業に限ったことではなく、全エンジニア共通の傾向といえるでしょう。
インターネットで口コミや評価を発信している人が、未経験者や経験の浅いSESエンジニアと分かる場合には、こうした背景がある点を考慮する必要があります。
単価相場が決まっているから
SESエンジニアの年収が低いと思われている2つ目の理由として、単価相場が決まっている点も挙げられます。SESでは案件ごとに単価が決まっており、エンジニアの給料を単価相場よりも高く定めることは、会社の利益を圧迫するので不可能です。
そのため、スキルや経験のあるエンジニアであっても、案件によっては給料が低くなってしまうということも起こり得ます。また、案件の期間が長期間の場合、次の契約に移るまでは給料が一定の場合もあるため、この点も年収が上がりにくいと思われている理由の一因となっています。
しかし、SES企業によっては、案件の単価を公開した上でエンジニアが案件を選択できる制度が整っていたり、単価交渉に応じてもらえたりするため、SESエンジニアが単価制だからといって年収が低いわけではないことも理解しておきましょう。
企業によっては低単価の案件しか取り扱っていないケースもあるため
SESエンジニアの年収が低いと思われている理由の3つ目は、低単価の案件しか取り扱っていないSES企業もあるためです。
SES企業にもさまざまな企業があり、就職したSES企業が低単価の案件しか取り扱っていなかった場合、必然的に年収は低くなってしまいます。
しかし、高い技術が求められる高単価の案件を取り扱っているSES企業もあります。もしも、自身のスキルが高い場合は、高単価の案件を扱っているSES企業を探してみるのがおすすめです。
SES企業に単価交渉は行える?
メディアなどでは、SESエンジニアが年収を上げるための方法として、単価交渉をSES企業に行えると紹介されていることがありますが、果たして本当に可能なのでしょうか。
ここからは、SES企業の単価交渉事情について解説していきます。
査定内容によっては単価交渉は可能
SESエンジニアは、査定内容によっては単価交渉が可能です。年収の査定内容に、勤続年数やSESエンジニアとしてのスキルなどが含まれる場合は、単価交渉を行うことで年収を上げられる可能性があります。
特に、担当した案件で成果を上げた場合や、企業の求めている資格を新たに取得した場合などは、交渉時にそれらを提示することにより、単価を上げられる可能性がより高くなるでしょう。
エンジニアの実績や業務内容によっては却下されることもある
SESエンジニアは査定内容次第で単価交渉が可能ですが、エンジニアの実績や業務内容によっては却下されることもあるという点には注意が必要です。
特に、案件開始直後や、エンジニアとしての経験が浅い場合は、単価交渉が却下されやすい傾向にあります。そのため、まずは業務実績をつくり、SES企業からの評価を上げていくことが大切です。
また、前回の査定から期間が短い場合も、単価交渉が受け入れられない可能性があります。次の期間までに単価交渉が可能になるような実績や資格を身につけ、次の査定に備えていきましょう。
SES企業で年収を上げる方法は?
SES企業でも高年収を狙うことは可能ですが、何らかの対策を講じずに年収を上げることはなかなか難しいでしょう。そこで、年収を上げるための方法を解説します。
スキルを磨く
業務上で役立つスキルを磨くことは、SES企業で年収を上げる方法のひとつです。年収や案件の単価を上げるためには、自らの人材価値を高めることが欠かせません。
プログラミング言語やネットワーク構築に関する知識など、SESエンジニアにとって必要なスキルはさまざまあります。今の自分に足りていないスキルは何で、身につける必要があるスキルは何かを再確認して、自主的にスキルの向上を目指すことで、自身の年収アップにつなげていけるでしょう。
リーダーやマネージャー職を目指す
プロジェクトの中で、プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーとしての経験を積んでいき、リーダーやマネージャー職を目指すことでも年収アップを目指せます。
また、マネージャー職を目指すためには、自身のマネジメント能力をいかに高めるかが重要です。日々のタスク管理の徹底や、実務の中で率先して重要な役回りにつくことを意識し、自身のマネジメント力を高めていきましょう。
SES企業によっては、マネジメントやリーダーシップに関する勉強会を行っている会社もあるため、積極的に参加してスキルを磨くこともおすすめです。
他のSES企業に転職する
他のSES企業に転職することでも、年収を上げられる可能性があります。保有スキルをあまり活かせない案件しか担当させてもらえない場合、もしかすると高単価の案件をあまり取り扱っていないSES企業なのかもしれません。
同じSES企業でも、還元率や取り扱っている案件の種類はさまざまです。現在の自身のスキルと経験を照らし合わせて、かけ離れたレベルの低単価案件しかない場合には、転職を検討してみることも年収を上げる方法のひとつといえるでしょう。
SESエンジニアで年収アップを狙うときに有効なスキル4選
SESエンジニアで年収アップを狙う際に、磨いておきたいスキルがいくつかあります。ここでは、年収アップに有効なスキルを4つ解説します。
専門性や需要の高いプログラミングスキル
SESエンジニアで年収アップを狙うときに有効なスキルは、専門性や需要の高いプログラミングスキルです。専門性の高いプログラミング言語やITに関するスキルを持っていると、活躍できる場も広がるため年収アップにもつながりやすくなります。
また、「Python」や「JavaScript」など、需要の高いプログラミング言語を扱えるエンジニアは、多くの企業に求められています。市場で求められるスキルを保有し、実績を身につけていくことで、エンジニアとしての市場価値を上げられるでしょう。
コミュニケーション能力
SESエンジニアで年収アップを狙うときに有効なスキルは、コミュニケーション能力です。
SESエンジニアは、クライアント先に勤務する客先常駐という働き方が一般的です。そのため、新しい職場環境に素早く順応できるコミュニケーション能力は、SESエンジニアにとって重要なスキルといえます。
また、プロジェクトを円滑に進めるためにもコミュニケーション能力は欠かせません。適切なコミュニケーションがとれていることを案件先の企業から評価されることで、年収アップの材料として提示できるでしょう。
マネジメント力
マネジメントスキルを身につけることにより、マネージャー職やプロジェクトリーダーに挑戦できるようになるため、年収アップを目指しやすくなります。
プロジェクト管理やリスク管理、品質管理に対応できるようなマネジメント力は、プロジェクトを円滑に進めるために重要なスキルです。プロジェクトリーダーやマネージャー職を行えるようなマネジメント力を身につけることによって、高単価の案件に挑戦できる可能性が高くなります。
問題解決能力
問題解決能力は、SESエンジニアが年収アップを狙うときに有効なスキルのひとつです。
システム開発の現場には、システム上でのバグの発生や、進捗が思わしくなく納期に間に合わないなどのトラブルがつきものです。このようなトラブルが発生した際に、問題となっている場所を素早く分析し、適切に対応できるスキルが求められます。
問題解決能力をアピールできると、クライアント企業から高い評価を受けられるでしょう。高い問題解決能力を身につけることによって、より重要な立ち位置で高単価な案件を任せられる可能性が高まります。
SESエンジニアでも年収アップを目指せる
SESエンジニアは、未経験や経験の浅い人の場合、年収が低い段階からスタートすることは珍しくありません。しかし、専門性や需要の高いプログラミングスキルなどを身につけ、自身の能力を上げていくことで、年収アップを目指せます。
特に、マネジメント力やコミュニケーション能力を身につければ、マネージャー職の高単価な案件にもチャレンジできるでしょう。
積極的に新しいスキルや知識を身につけることで、SES企業と単価交渉を行ったり、高単価案件をより多く持っているSES企業へ転職をしたりといった年収アップの選択肢の幅も広がります。ぜひ、自身のスキルアップを行いながら、高年収を目指してみてください。
参考:【システムエンジニア(SE)の志望動機対策】文系未経験者のES例文付|新卒 | 就職活動支援サイトunistyle
参考:フリーランスエンジニアの年収と単価相場の傾向 | 株式会社ルーサースティッケル
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