SESのスキルシートの基本的な書き方!書く際のポイントなども紹介

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SESのスキルシートの基本的な書き方!書く際のポイントなども紹介

SESエンジニアであれば、一度はスキルシートを書く機会があったのではないでしょうか。しかし、まだあまり書いた経験がなく、SESのスキルシートの基本的な書き方や書く際のポイントを詳しく知りたいという方もいるでしょう。

そこで今回は、SESのスキルシートの基本的な書き方や書く際のポイント、注意点などを紹介します。

SESのスキルシートとは?

SESのスキルシートとは、SES案件を受ける際に、自分はどのようなSESエンジニアなのかをクライアントに伝えるための書類です。SESエンジニアのスキル確認や、これまでの経歴についての確認などに使われます。そのため、エンジニアの能力を把握する重要な判断資料となり、非常に大事な書類といえます。

スキルシートは、自己PRや職務経歴書、履歴書などと同じ役割を持っていますが、基本的には履歴書ほど決まったフォーマットはありません。ただし、SES企業ごとにテンプレートを用意している場合もあります。

SESのスキルシートの基本的な書き方

自分の経歴や持っているスキルなどの情報を記載するスキルシートには、主に以下のような項目を記入するといいでしょう。

・基本的な個人情報

・経験した技術

・経験した業務内容の概要

・スキルの要約

・経験期間

・担当した業務

・使用した言語

・プロジェクトの規模やそこでの役割

職務経歴書や履歴書と違い、フォーマットが決まっていないスキルシートだからこそ、整った文章や構成にしなければ内容が読みにくくなってしまいます。ここからは、各項目の書き方のポイントについて詳しく説明します。

基本的な個人情報

スキルシートの基本的な情報とは、名前、性別、住所、最終学歴、連絡先などの個人情報のことです。基本的には、履歴書と同じように正しい情報を丁寧に記載することが大切です。注意点としては、難しい漢字の名前であれば、ふりがなをふるといった程度でしょう。

経験した技術

エンジニアとしてこれまでに経験した技術をまとめて記載することも、スキルシートの大切な記入項目の一つです。

スキルシートには、自分がこれまでに経験した技術をできる限り明確に記載しましょう。経験した技術が多い場合は、箇条書きにしたり、時系列に表にまとめるなどすると見やすくなるのでおすすめです。また、自分が得意としている技術や、経験年数が長く慣れている技術などを目立つように記載しておくことも、スキルシートの書き方のコツです。

経験した業務内容の概要

スキルシートにこれまで経験してきた業務内容を記入するときには、主に以下のような項目を記載しましょう。

・案件タイトル

・詳細内容

・担当業務

それぞれの案件に対して、どのような言語を使い、何の開発を行ったかなどの情報を記載します。

開発業務には設計から運用まで幅広い業務があるので、自分がどの工程を担当したのかを詳しく記載するのがポイントです。担当者が案件候補を探す際に、どのような案件に適しているのかを判断しやすくなります。

スキルの要約

自分が勉強したスキルや資格、活用したツールなどを記載しましょう。記載するスキルは要約し、箇条書きで書き出すなど、読み手に伝わりやすい形式にするのがポイントです。長々と文章で説明してしまうと、パッと見て、どのようなスキルを保有しているのか分かりにくくなってしまいます。

例えば、以下のように1つのスキルにつき1行で記載すると簡潔で分かりやすいでしょう。

・JavaScriptを使って〇〇の開発を行った。

・サーバーの〇〇の対応を行った。

経験期間

スキルシートには、自分が持っているスキルだけではなく、エンジニアとしての業務の経験期間や、各案件ごとの担当期間の記載も必要です。経験期間が長いベテランであるほど信頼性が高い傾向にあるため、クライアントもスキルシートの経験期間の項目は重視しています。

また、直近で経験した案件の分野はクライアントが重要視するため、分かりやすいように一番上に記載しましょう。直近で対応した分野であるほど、保有している技術の最新情報を知ることができるので、クライアントは特に確認します。

担当した業務

開発工程でどの業務を担当したのかを記載することで、担当者がアサイン可能な案件を決めやすくなるため効果的です。

業務を記載するときには、文字数が許す限り、細かく記載することがおすすめです。例えば、ソフト開発であれば、「経理管理システムと社内システムのAPI連携の導入」などといったイメージで、記載しましょう。

また、担当業務を具体的に記載しておくことで、運用しか行ったことのないエンジニアが、設計案件をアサインされるなどのミスマッチの発生を避けられます。

使用した言語

同じ分野でも案件の内容によって使用するプログラム言語は異なるため、自分がこれまでに使用したことがある言語を列挙して記載しましょう。

例えば、「JavaScriptやPHPを使ってWeb開発を行ったことがある」のように、使用した言語に加え、その言語を使用してどのような開発業務を行ったのかまで記載しておくことが大切です。

また、十分に学習しているため扱うことは可能だが、開発業務では使用したことのない言語であれば、自己PRとして記載しておくのも一つの方法です。しかし、初めて業務で扱う場合にはミスやトラブルが発生する可能性もあるので、必ずしも記載する必要はありません。

プロジェクトの規模やそこでの役割

自分がこれまでに参画したプロジェクトの規模や、そこでの役割をスキルシートに記載しておくことも重要です。

経験が小規模プロジェクトのみの場合と、大規模プロジェクトにも参画したことがある場合とでは、チームビルディングが異なるのでクライアントの判断が大きく変わってきます。

また、プロジェクトで自分が担当した役割を記載しておくことで、どのようなポジションで業務を行えるのかを客観的に判断しやすくなるため、しっかりと記載しておきましょう。

クライアントがSESエンジニアのスキルシートから確認していること

クライアントが、SESエンジニアのスキルシートから確認していることは、主に所有しているスキルや経験、実績です。

クライアントは、「どのようなエンジニアであるのか?」「自社や自社のクライアントにどれほど貢献してくれるのか?」などの疑問をSESエンジニアに対して抱いています。

そのため、スキルや経験、実績が豊富なエンジニアでも、スキルシートでのアピール不足などその能力を客観的に伝えることができなければ、クライアントの印象に残らない可能性もあります。逆に、スキルシートの情報が分かりやすく記載されていれば、クライアントに好印象を与えやすいでしょう。

SES企業のスキルシートを書く際の6つのポイント

SES企業のスキルシートを書く際には、相手に伝わりやすいスキルシートを作成するために、意識しておきたいポイントがいくつかあります。以下の6つのポイントについて詳しく見ていきましょう。

・定量的に書く

・最新のプロジェクトから順に記載する

・小規模な業務も書く

・マネジメント経験があればそれも書く

・コミュニケーション能力についても書く

・広く公開されているシステムを担当した場合はそれを書く

定量的に書く

スキルシートを書く際の1つ目のポイントは、定量的に書くことです。

これまで経験したプロジェクトや業務によって得られた成果や売上などを、数値や数字を用いて定量的に書きましょう。定量的な説明によって、そのプロジェクトに直接関わっていない第三者にも分かりやすく説明できます。

例えば、「アクセス処理の内部運用を担当したことによって、アクセス処理量が10%向上した」と記載すれば、具体的な数値があるためイメージがわきやすいです。反対に、「開発業務を担当して利益を上げた」としか書かれていないおおざっぱな情報では、具体的にどのような成果を上げたのか判断できないので、評価されにくくなってしまいます。
そのため、スキルシートには実績やスキルを定量的に記載するのがポイントです。経験スキルについては、明確な年数や言語のバージョンなどを添えて記載しましょう。

最新のプロジェクトから順に記載する

スキルシートを書く際の2つ目のポイントは、経験したことがある業務を、最新プロジェクトから順に記載することです。

IT業界は、トレンドや常識などの移り変わりが激しく、数年前の経験でも古くなっている可能性があります。そのため、数年前のスキルでは、現在の開発業務で通用しないこともあり得るのです。したがって、クライアントが知りたい情報を優先して記載するためにも、自分が参画したプロジェクトは、最新プロジェクトから順に記載することをおすすめします。

また、今後やってみたい業務に関連する過去のプロジェクトについては、特に情報量を多く書くなど、強調するのもコツです。

小規模な業務も書く

スキルシートを書く際の3つ目のポイントは、小規模な業務も書くことです。

スキルシートに、メインで行っていた業務だけしか記載しない方もいます。しかし、同僚の業務の補佐で行っていた業務や、1~2週間しか担当しなかった業務も記載したほうが、クライアントが知ることのできる情報が増え判断しやすくなるのです。
そのため、自己判断で情報を省くことなく、小規模な業務であってもスキルシートにしっかり記載しましょう。

マネジメント経験があればそれも書く

スキルシートを書く際の4つ目のポイントは、マネジメント経験があれば記載することです。

SES案件の中には、設計や開発、運用だけでなく、チーム全体のスケジューリングやフィードバックなどを行うマネジメント業務を担当するエンジニアもいます。マネジメント業務のスキルは、チーム全体のモチベーション維持や業務効率の向上に大きく影響を与えるので、重視されるスキルの一つです。

そのため、これまでの業務の中でマネジメント経験の実績があれば、もらさず記載することをおすすめします。

また、そのマネジメント経験で、具体的にどのような経験をして、何に留意をして業務を行い、何を得たのかまで記載すると、どの程度のマネジメント能力を持っているのかイメージしてもらいやすくなるので効果的です。

コミュニケーション能力についても書く

スキルシートを書く際の5つ目のポイントは、コミュニケーション能力についても書くことです。

エンジニア業務は、複数人のチームで役割分担するため、ミーティングや進捗報告などが頻繁に行われます。そのため、エンジニアとしてのスキルだけではなく、コミュニケーション能力も大切になります。コミュニケーション能力の高いエンジニアであれば、初めての現場であってもなじみやすく、チームとしての業務もスムーズに行える可能性が高いと判断されやすいです。

コミュニケーション能力を伝える場合、新しいメンバーのトレーニングや、他スタッフとの交流においてどのような役割を担ってきたかなどを具体的に記載しましょう。

広く公開されているシステムを担当した場合はそれを書く

スキルシートを書く際の6つ目のポイントは、広く公開されているシステムを担当した経験を書くことです。

これまで担当したシステム開発や運用の中で、広く公開されていて多くの人が使用しているシステムがあれば、その情報や公開URLもスキルシートに記載しましょう。

多くのエンジニアや一般ユーザーが知っているシステムであれば、スキルシートだけでなくそのシステムを通した人材評価を行ってもらえる可能性が高まります。また、システムが評価されていたり、バグや不具合が少なく稼働していたりすれば、それが自分のこれまでの成果に対する証明にもなり得るのです。

そのため、もし広く名の通っているシステムやサービスを担当したことのある場合は、その情報もスキルシートに書いておくことがポイントです。ただし、案件によっては秘密保持契約を結んでいる場合もあるので、その場合は記載しないように注意しましょう。

SESエンジニアがスキルシートを書く際の注意点

SESエンジニアがスキルシートを記載する際に、事前に知っておきたい注意点として、以下の2つが挙げられます。

・客観的な意見をもらう

・企業名を書く際に注意する

客観的な意見をもらう

SES企業のスキルシートを書く際は、営業担当者などから客観的な意見をもらいましょう。

スキルシートは自分で書くものなので、どうしても完成度や見栄え、分かりやすさなどを主観的に判断してしまいやすいです。自分の目には伝わりやすい内容だと感じていても、客観的に評価したときに読みづらかったり、自己PRがうまくできていなかったりします。

スキルシートは、クライアントが客観的に確認するものなので、自分で書いたスキルシートに不備や問題がないか、第三者に客観的な意見を聞いて判断するようにしましょう。

企業名を書く際に注意する

SES企業のスキルシートを書く際の2つ目の注意点は、企業名の記載に関してです。

自分の実績や経験を記載する際に、企業名をいくつか記載する場合があります。しかし、担当した案件によっては企業と秘密保持契約を結んでいるため、スキルシートに企業名を記載できないケースがあるのです。

秘密保持契約を結んでいる企業名をスキルシートに記載してしまうと、契約上問題となるケースもあり得ます。場合によっては、その後のキャリアにも影響しかねません。

そのため、企業名を記載するときは、まず秘密保持契約を結んでいたかを確認し、結んでいた場合は「国内大手金融系企業のシステム開発」といった具合に企業名を伏せて記載するようにしましょう。

スキルシートを作り込んでクライアントに好印象を持たれよう

スキルシートは、エンジニアがSES案件を獲得する際に重要な書類の一つです。読む人に自身の経験や保有スキルが十分に伝わるように、第三者からの意見をもらったり、コミュニケーションやマネジメントのスキルを分かりやすく記載したりして、よい印象を持たれる内容に仕上げましょう。

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