システムエンジニア(SE)には将来性はある?将来性のある分野を6つ紹介
システムエンジニア(SE)は、システム設計や開発を行う専門性の高い職種ですが、AIの進化などにより、SEの将来性を不安視している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、SEは今後も将来性があり、活躍が期待されている分野も多々あります。
そこで今回は、SEついて、将来性があると言われる理由や、将来性が期待されている分野について詳しく解説していきます。
INDEX
システムエンジニア(SE)には将来性があると言われる理由
システムエンジニア(SE)は、以下の3つの理由から将来性があると言われています。 ・IT業界全体の人材不足により今後も需要が高まると考えられるから ・スマホの普及により需要が高まっているから ・さまざまな分野での活躍が期待されているから それぞれ詳しく解説します。
IT業界全体の人材不足により今後も需要が高まると考えられるから
現在、SEだけでなくIT業界全体が人材不足となっています。 経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材は2030年時点で最大79万人不足するとされており、今後も人材不足は拡大していくことが予想されるでしょう。 人材不足になるということは需要の高さの裏返しでもあるため、今後も需要は高まり続けると考えられます。
スマホの普及により需要が高まっているから
スマホの普及に伴い、SEの需要は高まると考えられています。 スマホが広く普及したことにより、これまでパソコンに触れてこなかった方もインターネットを利用し、SNSやWebを活用するようになってきました。 結果として、スマホの普及率はパソコンを上回り、その差は今後も拡大していくと予想されています。 スマホでよく利用されるSNSやWebなどの開発はもちろんのこと、スマホ自体の開発にもSEは大きく関わってくるため、SEを必要とする場面が急増したのです。 スマホの普及によって、とくにアプリの需要が大きく高まったため、アプリ開発市場は大きく拡大しました。 アプリ開発市場は今後も拡大し続けていく可能性が高いため、SEの需要も途切れることはないと考えるべきでしょう。
さまざまな分野での活躍が期待されているから
SEは、IT業界だけでなく、さまざまな業種から求められています。 ほとんどの企業がなんらかのシステムやサーバを常時活用しており、システムやサーバは定期的なメンテナンスや再構築をしなければいけません。 メンテナンスや再構築には専門的な知識が必要となるため、専門知識を持つSEの需要も拡大しているのです。 しかし、SEであれば誰でもよいというわけではなく、それぞれの業種が求めているのは相応の知識とスキルを兼ね備えているSEです。 需要の高さという恩恵を最大限享受できるよう、さまざまなスキルを習得しておくことをおすすめします。 IT業界にはトレンドが存在するため、常に新しい知識を取り入れ、習得するべきスキルは何なのかを判断するとよいでしょう。
システムエンジニア(SE)の将来性が期待されている6つの分野を紹介
将来性が期待されているSEですが、その中でもとくに期待できる分野が6つあります。 ここでは、SEの将来性がとくに期待されている6つの分野について詳しく解説していきます。将来性が期待されている分野は需要も高いため、スキルを身につける際の参考にしてみてください。
AIやビッグデータの分野
AI技術の発達により、AIを活用したサービスは今後さらに拡大していくと予想されています。 ビッグデータは、さまざまな形式のデータが集まったデータの集合体です。 以前まで、ビッグデータはその膨大なデータ量により解析hq困難とされていましたが、AI技術の発達によってビッグデータの解析が可能になりました。 さまざまな企業がビッグデータの活用を検討しており、さまざまなサービスに需要が広がっています。 AI、ビッグデータともに専門的な知識が必要なため、人材は限られており、今後も需要は高まっていくでしょう。
クラウドサービスの分野
クラウドサービスとは、ネットワーク経由で利用するアプリケーションやソフトウェアなどのサービスの総称です。 クラウドサービスはさまざまな場面で活用されており、その代表例はクラウドストレージでしょう。 多くのデータを保存できるため、個人だけでなく企業も業務効率化のために導入しています。 クラウドサービスの活用は今後も拡大していく可能性が高いため、クラウドサービスに関する知識を持ったSEの需要も伸びていくでしょう。 クラウドベンダー同士の競争も激しくなってきているため、いち早くクラウドサービスに適応することができれば、高需要の恩恵を大きく受けられます。
医療・家電のIoT分野
医療・家電のIoTも将来性が期待されている分野のひとつです。 IoTは「Internet of Things」の略称となっていて、「モノをインターネットに接続する技術」を指し、外出先からスマホなどのデバイスで家電を操作する、といった技術がIoTの活用例となります。 loTは家庭だけでなく医療分野でも活用されるようになってきており、IoTを活用することで専用の端末で患者の心拍数や血圧、体温などをリアルタイムで測定することが可能です。 IoTの活用により医療現場の人手不足が解消される可能性もあるため、医療や家電におけるIoTの需要は今後も高まり続けていくと予想されます。
情報セキュリティの分野
情報化社会となった現代では、膨大なデータを扱えるようになった反面、情報漏洩などのリスクも考慮しなければならなくなりました。 そのため、多くの企業がセキュリティを強く意識するようになり、情報セキュリティ分野の需要が拡大してきています。 また、情報セキュリティの分野は専門性が高いため、人材が不足しているのが現状です。 企業においてセキュリティ対策は必須のため、人材不足と相まって、今後も高い需要となっていくことが予想されるでしょう。
モバイル通信の分野
スマホの普及により、モバイル通信の分野は確実に需要が高まってきています。 近年では5Gの提供が開始されるなど、技術が急速に発展している分野です。 スマホの普及がモバイル通信の分野に与えた影響は大きく、今やインターネットなしでの生活は考えられないといっても過言ではありません。 5G自体も提供開始されたばかりということもあり、現状ではまだポテンシャルを最大限発揮できているとは言い難いでしょう。 今後も5Gに関連したサービスなどが広く普及していくことが予想されるため、SEの活躍が期待できる分野のひとつです。
プラント関連の分野
土木や化学など、プラント関連の分野では、工場のシステムを構築するSEの需要が高まってきています。 プラント関連の分野は人々が生活していくうえで重要な基盤となる分野です。 プラント分野と一口に言ってもさまざまな種類があり、SEに求められる知識やスキルは異なっていて、それぞれで高い専門性が必要とされます。 プラント関連の分野で働くことを視野に入れるなら、SEとして多くの経験を積み、さまざまな知識やスキルを習得しておくとよいでしょう。
システムエンジニア(SE)は「将来性がない」という噂とその実態を解説
SEは将来性のある分野ですが、インターネットなどでは「将来性がない」とされている場合もあります。 果たして、SEの将来性の実態はどのようなものとなっているのでしょうか。 ここでは、インターネット上での噂とその実態について解説していきます。
「AIによって仕事がなくなる?」という噂について
AI技術の進歩により「人間の仕事が徐々になくなっていくのではないか」という予測はたしかにされており、単純労働が自動化されてきているのは事実です。 しかし、SEの業務はAIに取って替わられるようなものとはいえません。 SEはシステムやアプリの開発・構築が主要な業務ですが、これらはただ作成すればよいというわけではなく、顧客の要望を取り入れつつ業務を進めていく必要があります。 顧客とのコミュニケーションが必須となる以上、業務内容をパターン化することは困難であり、AIが代わりを務めるのは難しいでしょう。 また、AIの開発・制御はSEが行うため、仮にAIが大きく進歩したとしてもSEの将来性は保証されています。 しかし、すべてのSEが安泰というわけでもなく、単純作業がメインとなってしまっているSEは、AIに仕事を奪われてしまう可能性が高いです。 したがって、より多くのスキルや知識を身につけ、AIにはできないような仕事を中心に引き受けるようにしましょう。
「長時間労働で負荷がかかるため30代前半までしか働けない?」という噂について
IT業界のイメージとして、所定外労働が多いため、労働時間が長時間となってしまうと思っている方も多いのではないでしょうか。 長時間労働が続くと心身ともに負荷がかかるため、30代前半までしか働けないのではと考える方もいることでしょう。 たしかに、かつてのIT業界は長時間労働が蔓延していました。 しかし、近年では働き方改革の影響もあり、長時間労働は改善されてきています。 ディップ総合研究所が実施した調査結果によると、約4割のITエンジニアが長時間労働の改善を実感しており、月間の残業時間も正社員・派遣社員ともに「10時間未満」が最多です。 全産業の平均所定外労働時間が10.5時間のため、現状のSEは他の業種と労働時間の差はほぼないといえるでしょう。
将来性が期待できるシステムエンジニア(SE)の特徴とは?
ここまで確認してきたように、SEは将来性に期待できる職種ですが、すべてのSEが当てはまるというわけではありません。
ここでは将来性が期待できるSEにはどのような特徴があるのか、詳しく解説していきます。
高いスキルを所有している
IT業界はスキルや経験が重視される傾向にあるため、高いスキルを所有しているSEは今後も多くの企業から求められる人材となるでしょう。 特定の分野に特化している場合はもちろんのこと、そうでない場合でも高いスキルを所有しているSEは重宝されます。 また、高いスキルはITスキルだけを指しているわけではありません。 プレゼン能力やコミュニケーション能力もSEには必要なスキルなのです。
常に最新の技術を習得する意欲がある
IT業界は流行の移り変わりが激しいため、トレンドを把握し、常に最新の技術を習得していく必要があります。
廃れてしまった技術は当然需要も低くなるため、最新の技術に柔軟に対応していくことが重要なのです。
最先端の技術に置いて行かれないよう、情報収集は怠らないようにしましょう。
主要な情報収集の手段は「ニュースサイト」「Webサイト」「オンラインサロン」「セミナー」などとなっています。
他にもさまざまな手段があるため、自身の分野に適した情報が得られるものを選びましょう。
論理的思考を持っている
SEがクライアントからの要望に適切に対応していくためには、論理的思考が求められる場面に頻繁に遭遇します。 たとえば、システム設計において、システムに最適な仕様を導き出すためや、最適な作業スケジュールを割り出すためなど、さまざまな場面で論理的思考が必要となります。 また論理的な思考をもつことで、論点を整理して考えられるようになり、速やかな問題解決が可能です。 このような論理的思考を持ったSEは、クライアントの要望に適切に応え、トラブル時にも柔軟に対応できる優秀な人材として将来性が期待できます。
システムエンジニア(SE)の働き方を紹介
SEには複数の業務形態があり、業務形態ごとに業務内容は異なります。 それぞれの業務形態でどのような働き方をしているのか見ていきましょう。
自社内で働く
基本的に社内のシステム業務を行う働き方です。 企業によって具体的な業務内容は異なりますが、一般的に社内で用いるシステムの開発や保守の担当を行います。 場合によってはIT関連のトラブルに対応することもあるでしょう。 一般社員を対象としたヘルプデスクを担当する場合は、コミュニケーション能力も求められます。
客先で働く
自社ではなくクライアントの企業に出社して業務を行います。 自社内で働く場合と大きく異なる点は、契約形態の違いです。 自社内の場合は社員として契約を結びますが、客先で働く場合は複数の契約種類があります。 契約形態には「請負契約」「準委任契約」「派遣契約」の3つがありますが、これら3つの形態の違いは指揮命令権が自社か客先のどちらにあるかです。 請負契約や準委任契約の場合は指揮命令権は自社にあるのですが、派遣契約は派遣先の企業に指揮命令権があるため、派遣先の社員から指示を受けることになります。 また、請負契約と準委任契約では報酬の支払われ方にも違いがあり、請負契約では成果物に対して報酬が支払われますが、準委任契約では報酬が支払われる対象は成果物ではなく労働時間です。 準委任契約はSESとも呼ばれており、IT業界では派遣契約とともに主要な契約形態となっています。
システムエンジニアは今後も活躍が期待されている
今回の記事では、SEについて、将来性があると言われる理由や、将来性が期待されている分野について詳しく解説しました。 SEは今後の将来性に期待できる業種ですが、常に最新の技術を習得していくという意欲が必要となります。 トレンドに乗り遅れないよう、常に最新の情報を獲得するようにしましょう。 また、SESの管理が必要な場合はSES業務の効率化が可能な「Fairgrit®」というツールが最適です。 SEのマネジメントをする機会が訪れた場合のために、知っておくと役立つでしょう。
Fairgrit®メディア編集部です。
SES業界にまつわる内容をはじめ、ITに関するお役立ち情報を不定期にお届けいたします!
私どもの情報が皆さまのなにがしかのお役に立てれば嬉しいです!
当編集部が企画・執筆・公開する記事は情報の公平性・有用性・再利用性に配慮した上で、十分な注意と調査のもと可能な限り客観的 かつ 一般的な情報・状況となるよう制作いたしております。
そのため、弊社としての見解やスタンス/ポリシーとは異なる内容や記載が含まれる場合がございますので、あらかじめご承知おきください。
また、さまざまな要因により事実と異なる内容や古い情報が含まれてしまう可能性もございます。恐れ入りますが、記事中の情報につきましてはご自身の判断と責任の元でご利用ください。
(弊社 ならびに 当編集部は、当アカウントがご提供しているコラム記事に関して、明示的か暗黙的かを問わず一切保証をいたしておりません。記事中の情報をご利用頂いたことにより生じたいかなる損害も負いかねます)