SES企業向けの勤怠管理システムとは?
SES企業の中には、勤怠管理システムを導入しようと考えている企業も多いのではないでしょうか?
しかし、SES企業の場合は、一般的な勤怠管理システムでは対応できない可能性があります。
そこで今回は、SES企業向けの勤怠管理システムについて解説するとともに、SES業務に対応している勤怠管理システムの特徴や、導入するにあたってのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
SES企業で勤怠管理システムの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
INDEX
そもそも勤怠管理システムとは?
勤怠管理システムとは、出社と退勤時刻の打刻や記録の管理のほか、有給休暇の付与や取得確認、残業時間の集計など、さまざまな勤怠管理の業務をサポートしてくれるシステムのことです。 勤怠管理システムには、クラウドサーバーを利用した「クラウド型勤怠管理システム」と、自社サーバーを利用した「パッケージ(オンプレミス)型勤怠管理システム」の2つの勤怠管理システムがあり、この2つにはそれぞれ違いがあるのです。 「クラウド型」は、クラウドサーバーを利用した勤怠管理システムで、インターネットにつながる環境さえあれば、場所を問わず活用できます。 「パッケージ型」は、自社サーバーを利用した勤怠管理システムなので、自社独自のカスタマイズができます。 これらの勤怠管理システムを導入することで、勤怠管理に関わる煩雑な業務をより効率的に行えるようになるでしょう。
SES企業が勤怠管理で抱えている課題
SES企業では、一般的な企業とは異なり、雇用しているエンジニアが自社ではなく、さまざまなクライアント企業に常駐しているため、勤怠管理の仕方も異なってきます。 SES企業の勤怠管理では、エンジニアが常駐している企業別に勤務表を集め、残業代や交通費などの集計をし、それらの出退勤データをもとに、クライアントへの請求書を作成、発行しなければいけません。 これらの作業が、毎月数十件、SES企業によっては100件を超える場合もありミスが起こりやすい上に、多くの時間的コストも発生します。 勤怠管理とあわせてクライアントへの請求書作成業務に手間がかかることが、SES企業が抱えている課題となっています。
SES企業向け勤怠管理システムの特徴
SES企業向けの勤怠管理システムは、一般的な勤怠管理システムとは異なった、SES業務に対応した勤怠管理システムとなっています。 ここでは、SES企業向けの勤怠管理システムの特徴について解説していきます。
クライアントへの請求書作成機能が搭載されている
先ほども触れたように、SES企業が抱える課題として「クライアントへの請求書の作成業務に時間がかかる」ことがあげられます。 SES企業向けの勤怠管理システムには、それらの悩みを解決してくれる機能として、クライアントへの請求書作成機能が搭載されているのです。 SES企業では、エンジニアごとに抱えている案件情報やクライアント情報が違ってきます。 それらをデータベース化し、案件やクライアントのデータと勤務表などのデータをもとに、自動で請求書の作成をしてくれる機能となります。 この「クライアントへの請求書作成機能」を活用することで、毎月行っていたエンジニアの勤務表集計や、クライアントごとの請求書作成という業務の手間を省けるでしょう。
SES業務に関わるさまざまな機能が連携できる
SES企業向けの勤怠管理システムは、SES業務に関わるさまざまな機能が連携できるように設計されているのも大きな特徴です。 SES業務には、クライアントへの請求書作成業務以外にも、エンジニアの勤怠管理業務や、経費精算業務、契約情報、案件情報の管理業務など、多岐にわたります。 別々に行っていたこれらの業務を、勤怠管理システムに搭載されている機能を活用することで、さまざまな業務と連携することが可能となります。 効率よく勤怠管理を行えるようになるため、業務の効率化と共に、担当者の負担を減らすことが可能です。 ただし、勤怠管理システムごとに対応している機能が違ってきますので、自社で連携したいと考える業務を検討しておくことをおすすめします。
SES企業向けの勤怠管理システムの種類
SES企業向けの勤怠管理システムは、それぞれのシステムによって連携できる種類や対応している機能に違いがあります。 自社が持っている悩みや課題に対応してくれる勤怠管理システムの導入をするようにしましょう。 ここでは、勤怠管理システムの種類を紹介しますので、参考にしてみてください。
請求書管理と勤怠管理が連携しているもの
勤怠管理と請求書管理に関する悩みを抱えており、「請求書の作成作業効率をあげたい」と考えているSES企業も多いのではないでしょうか? そんな、SES企業に向いているシステムが、「請求書管理と勤怠管理が連携している勤怠管理システム」です。 「請求書管理システム」では、集計したエンジニアの出退勤データをもとに請求書を作成、発行する作業をサポートしてくれます。 出退勤の記録のサポートをする「勤怠管理システム」と「請求書管理システム」が連携することで、ワンクリックで請求書の作成ができるシステムもあり、作業担当者の負担を大幅に削減できます。
人員管理と連携しているもの
人員管理には、雇用しているエンジニアの管理や、エンジニアの稼働率の把握、新規に雇用するエンジニアの検索などさまざまなものがあります。 そんな人員管理の機能を求めるSES企業に向いているシステムが、「人員管理と連携している勤怠管理システム」です。 人員管理と連携している勤怠管理システムを取り入れることで、エンジニアの稼働率の把握と調整がしやすくなるのに加え、エンジニアの人員管理や人員調達もしやすくなります。
正確な給与計算をするため
給与計算が正確にできていないと、企業と従業員の間でトラブルが発生する可能性があります。 労働契約を結んでいる以上、企業には契約内容に沿った給与を支払う義務がありますので、日々の労働時間を正確に把握し、勤務時間に対して正当な給与を支払っていることを、いつでも証明できる状態にしておくことでトラブルを回避できます。 しっかりと勤怠管理を行っていれば、残業時間を多めに申告するなどといった不正受給も防げるでしょう。 なお、会社退職者は、退職後2年間は未払い分の給与を請求することができるので、後のトラブルへの対応を考えると、最低でも2年間は勤怠情報を保管しておくことをおすすめします。
SES業務をワンストップで管理できるもの
SES業務には、エンジニア管理、クライアント管理、タスクの進捗確認、請求書作成、勤怠管理、契約情報の管理などさまざまな業務が発生します。 これらの、SES業務に関するすべての管理を一括で管理したいと考える企業に向いているシステムが、「ワンストップで管理できるシステム」です。 ワンストップで管理できるシステムを取り入れることで、より効率よくSES業務を行えるため、作業負担を最大限減らせます。
SES企業向け勤怠管理システムを導入するメリット
SES企業向けの勤怠管理システムを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? ここでは、SES企業向け勤怠管理システムを導入するメリットについて詳しく解説していきます。
勤怠管理に関わる時間やコストを削減できる
もしタイムカードに打刻する勤怠管理の場合、タイムカードの打刻ミスがあった際には、打刻ミスのあったエンジニアに出勤状況の確認を行なってから修正するという手間が生じ、そのあとの集計作業から給与計算までにかなり時間と労力がかかります。 また、これらを手作業で行うことによりミスも発生しやすくなるでしょう。 その点、SES企業向け勤怠管理システムを導入し、活用してくことで、これらの時間と手間を減らし、さらにミスや漏れを防ぎながら行えます。 また給与計算などのほかのシステムと連携させれば、より勤怠管理に関わる時間やコストの削減をすることが可能です。
労働時間をリアルタイムで把握できる
勤怠管理をタイムカードなどで行う場合には、リアルタイムで労働時間を把握するのが難しいため、集計作業を行う時にならないと、残業時間の超過に気づけません。 その点、SES企業向けの勤怠管理システムでは、その日の労働時間をリアルタイムで把握ができます。 リアルタイムで把握できることで、エンジニアの残業時間の管理がしやすくなり、残業時間を超過しそうな従業員がいる場合、早めの調整が可能です。 データ上に労働時間を記録し蓄積されていくので、残業時間を超過する傾向がある従業員を把握しやすく、その従業員に対する労働時間の対策を事前にとれるようになります。 労働基準法による残業時間の上限を超えないために、リアルタイムで労働時間の把握ができることは企業にとっても大きなメリットでしょう。
煩雑な請求書作成業務が効率化できる
SES企業の大きな悩みである煩雑な請求書作成業務も、SES企業向けの勤怠管理システムを導入することによって、業務が効率化され、請求書作成業務にかかる時間を大幅に削減できるのです。 SES企業向けの勤怠管理システムの中には、エンジニアの案件情報をもとに自動で請求書が作成できるものもあります。 毎月大量の請求書作成業務にかなり時間を費やしていた企業も、その時間を大きく削減できるため、担当者の負担を減らしつつ、人件費の削減も可能です。
労働基準法を遵守した管理や法改正にも対応できる
勤務管理を行っていくうえで、必ず遵守しなくてはならないのが労働基準法となります。 労働基準法は、時代とともにこれまで何度も法改正が行われており、今後も頻繁に法改正が行われることでしょう。 2019年から順次施行された「働き方改革関連法」では、残業時間の上限が定められたほか、有給休暇取得義務が定められました。 これによって、残業時間の上限を超過しないように管理したり、有給休暇の残日数の確認をしたりと、行うべき管理が変化していきました。 SES企業向け勤怠管理システムでは、法改正が施行された際に自動で更新されるシステムもあります。 そのため、法改正が行われる際に対応漏れなどの心配をする必要がなく、労働基準法に遵守した管理を行うことが可能です。
従業員の不正打刻も防止できる
以前から利用されているタイムカードや、手書きで勤務時間の記入をする管理方法をとっている場合、従業員が実際の勤務時間ではない時刻を、打刻や記入ができてしまいます。 そのため、遅刻をした際や出勤していない際に、同僚に頼んで打刻をしてもらうなどの不正も可能となってしまうのです。 これら以外にも、打刻忘れや記入漏れなどのミスが生じる可能性も高くなります。 しかし、SES企業向け勤怠管理システムでは、PCでログインIDやパスワードを入力して打刻を行う必要があるため、他人が代わって打刻しづらくなります。 さらにICカードや顔認証システム、指紋認証システムなどが搭載されているシステムを活用すれば、より厳重に管理できるでしょう。
SES企業向け勤怠管理システムを導入する際の注意点
SES企業向けの勤怠管理システムは、導入にあたってメリットを感じられる部分が多くありますが、同時に注意しておくべき点もあります。
ここでは、勤怠管理システム導入による注意点について解説します。
コストがかかる
SES企業向け勤怠管理システムは、それぞれのシステムによっても違いがありますが、導入時に費用がかかるものや、月額単位で費用がかかるものなどさまざまなものがあります。 SES企業によっては、独自の就業形態を取っていることもあるため、その場合はカスタマイズをする必要もあり、その分コストも上乗せされ、結果的に想像よりも高くなります。 勤怠管理システムは売上に直結するものではないため、導入することによる費用対効果が見えにくいですが、システム導入による業務効率化によってコスト削減が見込めるのであれば、検討してみる価値はあるでしょう。
導入時に使用者に負担がかかる
SES企業向けの勤怠管理システムを導入したあと、すぐに新システムに移行できるわけではなく、社内に周知をした上で、各担当者が操作方法を覚えていく必要があります。 また、システムがすぐに軌道に乗るとは限らず、うまくいかない可能性もあるため、しばらくは従来の方法と並行して確認しながら導入する必要があるなど、作業担当者にしばらく大きな負担がかかってしまうでしょう。 場合によっては、作業担当者だけでなく、エンジニアなどにもマニュアルを配布し、説明会を実施する必要もでてきます。 軌道に乗れば効率化は実現しますが、導入してしばらくはさまざまな方面に負担がかかってしまうことに注意が必要です。
SES業務管理なら「Fairgrit®」がおすすめ!
SES業務の管理について課題を抱えているSES企業には「Fairgrit®」がおすすめです。 Fairgrit®なら、エンジニアの勤怠管理や請求書作成業務だけでなく、経費申請、週報管理、案件管理など、さまざまなSES業務を一元で管理でき、作業負担を大幅に削減できます。 ここではFairgrit®のおすすめ機能を具体的に紹介していきます。
勤務表の収集コスト・エンジニアの入力コストを大幅に削減できる
「Fairgrit®」では、「勤務表の提出機能」という機能が備わっています。 この機能は、「週報機能」という機能と連携しており、「週報機能」で入力した、エンジニアの1週間単位での稼働時間のデータが、週報の提出と同時に自動で反映されていきます。 その結果、エンジニアが勤務表の入力をする必要がありません。 今までエンジニアが行っていた、「勤務表の入力をする」という手間を省ける上に、勤務時間が一覧で表示されるようにもなっているため、確認が取りやすく請求書作成もスムーズに行えます。 SES業界特有の勤怠管理を行うことができるので、エンジニアにとっても管理者にとっても、作業負担を軽減できる魅力的な機能といえるでしょう。
請求書を自動で作成しワンクリックで送付できる
「Fairgrit®」には「請求情報機能」という機能があり、エンジニアの案件情報や勤務表のデータをもとに、請求書を自動で作成できます。 社名や会社のロゴなどもカスタマイズすることができるため、作成した請求書をそのままクライアント企業に送ることが可能です。 さらに、自動作成した請求書は、メールに添付するなどの作業をする必要はなく、ワンクリックでクライアント企業へメールの送付が可能です。そのため、送り先の間違いなどによる、ミスの発生をしっかりと防げます。
エンジニアのメンタル状況も確認できる
先ほども紹介しました「週報機能」の中には、メンタル状況を確認できる項目が備えられており、エンジニアの今のメンタル状況を確認し、把握できるようになっています。 このメンタル状況の確認以外にも、「要フォロー対象者機能」という機能も備えられています。 メンタル状況のほか、残業や有給などの状況をもとに、メンタルに支障をきたしている可能性が高いエンジニアを特定し、自動でリストアップしてくれます。 これらの機能を活用することでエンジニアのメンタル状況を確認し、フォローが必要なエンジニアに対して早めに対応ができるため、結果的に離職防止につながるというメリットもあります。
SES企業はSES業務に対応した勤怠管理システムを導入しよう
SES企業は、一般的な企業で行う勤怠管理とは違いがあるため、SES業務に対応した勤怠管理システムを導入する必要があります。 導入する際には、自社にあった勤怠管理システムなのかを検討するのと同時に、日頃から利用することになる従業員にとって、使いやすい勤怠管理システムなのかも検討するようにしましょう。 また、SES企業向けの勤怠管理システムを探しているなら、SES業務の効率化が図れる上に、従業員のメンタルチェックまで行える「Fairgrit®」がおすすめです。 SES業務の効率化を考えている方は、一度検討してみてはいかがでしょうか?
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