出勤管理はどうしてる?出退勤の管理方法と重要性を解説

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出勤管理はどうしてる?出退勤の管理方法と重要性を解説

出退勤管理は企業にとって、法の遵守のためにも必ず行う必要がある重要な業務です。

また、従業員の健康を守ることや、企業全体の生産性向上のためにも欠かせません。

しかし、出退勤管理の方法はさまざまで「どの方法で出退勤を管理すべきなのか迷っている…」という方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、出退勤管理の具体的な方法とそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。

あわせて、出退勤管理の必要性についてや、SES企業におすすめの勤怠管理システムも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

そもそも出退勤管理(勤怠管理)とは?

出退勤管理は「勤怠管理」とも呼ばれ、企業が従業員の出勤時間や退勤時間、欠勤や休日取得などの就業状況をしっかりと把握し、適切に管理することをいいます。

とくに、残業時間や休日出勤は割増賃金で支払われるのが基本であるため、企業は従業員の就業時間を正確に管理して、給与計算する必要があります。

出退勤管理方法は、会社によっても異なりますが、大きな会社では、全従業員の出勤時間や退勤時間を手作業で管理するのは困難なため、タイムレコーダーやタイムカードを用いるケースや、ICカードを使った勤怠管理システムで出退勤管理を行うのが一般的です。

また、SES企業では、多くのエンジニアが客先常駐となるため、スマホやパソコンで出退勤管理が行える勤怠管理システムを導入するケースが増えています。

出退勤管理が必要な理由

出退勤管理(勤怠管理)は企業が必ず行わなければならない業務ですが、なぜ企業側に出退勤管理が義務づけられているのでしょうか?

ここでは、出退勤管理が必要な理由を4つ紹介します。

労働基準法遵守のため

出退勤管理(勤怠管理)を企業が必ず行わなければならない一つ目の理由は、労働基準法遵守のためです。

労働基準法では、原則、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはならないと定められています。

また、2019年に労働安全衛生法が大きく改正され、企業側が従業員の労働時間を、法に基づいて適切に管理・把握することが義務化されました。

従業員の名簿や賃金台帳など、労働時間の記録書類も5年間保存する必要があるため、企業側は従業員の勤怠状況を適切に管理・保管しなければなりません。

従業員に正確に給料を支払うため

出退勤管理は、従業員の給料を正確に計算して支払うためには欠かせないものです。

従業員に支払う給与は、従業員の労働実績によって一人ひとり異なり、時間外労働や休日出勤など、出退勤管理できちんと把握していなければ、正確な給与を従業員に支払えなくなってしまうでしょう。

管理不十分で残業代が未払いになってしまった場合、労働者は3年間であれば遡って請求できることが労働基準法によって定められています。

くわえて、未払いなどが発生して問題になると、従業員からの訴訟などにより、企業が社会的信用を失う可能性もでてくるでしょう。

従業員とよい信頼関係を築くためにも、出退勤管理は適切に行う必要があります。

従業員の「働きすぎ」を防止し健康を維持するため

従業員の「働きすぎ」を防止して健康を維持するためにも、しっかりと出退勤管理をすることが必要です。

近年では、業務の過重負担による過労死や精神障害を引き起こすことが社会問題となっています。

労働基準法で定められた時間を超える労働は違法とされているため、違反した場合は雇用主に罰則が科せられたり、企業名が公表されたりする場合もあるのです。

そのため、企業は出退勤管理によって、従業員の労働環境が適切かどうかを確認し、過重な長時間労働を行っている従業員に対して、残業時間などを極力減らしながら長時間労働を改善していくことが必要でしょう。

また、企業は、従業員の健康診断や医師との面談を実施することが安全衛生法により義務づけられています。

SES企業では、エンジニアがクライアント先で作業しているため出退勤管理がしにくい面もありますが、そのようなケースにおいても出退勤管理を正確に行い、健康診断などの対象者を企業側がきちんと把握しておくことが大切です。

政府の「働き方改革」への対応のため

2019年4月から順次施行されている「働き方改革関連法」により、「働きすぎ」を防止しながら、在宅ワークや、フレックスタイム制の導入など、多様かつ柔軟性のある働き方が推奨されています。

また「働き方改革関連法」では、残業時間の上限が規制され、このことは70年前に制定された労働基準法の歴史でも初めての大きな改正となりました。

さらに、年5日間の有給取得の義務化、「勤務間インターバル制度」の導入、月60時間を超える残業の割増賃金率の引き上げなど、さまざまな法改正がされています。

このように「働き方改革」に関連して、労働基準法などさまざまな法改正が行われたことにより、企業側でも従業員の働き方を見直し、残業時間や有休取得数などを適切に管理することが義務づけられました。

従業員の出退勤や残業時間、有給などを適切に管理するために、企業は法令違反にならないよう出退勤管理を適切に行う必要があります。

出退勤管理が必要な企業

先にも解説したように、2019年の「働き方改革関連法」に伴い、企業は客観的な方法で従業員の勤怠管理を行うことが、法律で義務化されました。

また出退勤管理は、労働基準法第4章が適用されるすべての事業所が対象となっており、農業や水産業などの天候で影響を強く受ける業種を除き、業種や業界、企業規模に関係なく、ほぼすべての企業で出退勤管理を行う義務が発生します。

SES企業にとっても例外ではなく、クライアント先に常駐して働くエンジニアに対しても、出退勤管理を客観的な方法によって適正に自社での管理が必要です。

出退勤管理で管理する主な項目

労働時間を適正に把握をするために、厚生労働省が定めたガイドラインで「従業員の就業日ごとに始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること」が記載されています。

ここでは、出退勤管理での管理が必要な項目について解説していきます。

出勤日や欠勤日、休日出勤日などの管理

まず、出勤日や欠勤日、休日出勤などをきちんと管理しておくことが必要です。

労働基準法では、使用者は少なくとも週に1回または、4週間で4日以上休日を与えることが定められており、これを「法定休日」といいます。

法定休日に就業した場合は、休日出勤の扱いになり、基礎賃金の35%以上割増した金額の支払いが必要です。

一人ひとりの勤怠を正確に管理していなければ、必要な給与が支払われずにトラブルになる可能性も考えられます。

とくにSES企業では客先常駐で働くのエンジニアが多数となるため、休日出勤をしている従業員を把握し、きちんと振替休日や代休を取得しているかどうか、しっかりと管理・把握できる方法で勤怠管理を行う必要があるでしょう。

始業と終業時間・実労働時間・休憩時間の管理

始業と終業時刻や、実労働時間、休憩時間も管理の対象です。

賃金を算定するためにも、勤務の開始時刻や終業時刻は1分単位で管理します。

実労働時間を把握することにより、賃金を正しく算定するだけでなく、遅刻や早退、欠勤などが多い従業員に対して、適切な業務指導や部署移動、配置換えなどを行う際にも役立ちます。

時間外労働時間・深夜労働時間・休日労働時間の管理

法定労働時間を超えて働いた場合の時間外や深夜労働時間、休日労働時間も出退勤管理に必要な項目です。

時間外や深夜労働時間、休日労働時間が発生している場合、企業側はそれぞれ異なる割増賃金を支払うことが、労働基準法によって定められています。

時間外や深夜(原則として午後10時から午後5時)に労働させた場合には、基礎賃金の25%以上、法定休日に労働させた場合は、基礎賃金の35%以上の割増賃金を支払う必要があるのです。

SES企業では客先常駐で働くエンジニアにおいては、時間外が多い従業員を把握しにくいことがありますが、そのような従業員の時間外労働などについても、しっかりと把握し、管理・指導しなければなりません。

有休取得日数や有休残日数の管理

「働き方改革関連法」により、法定の年次有給休暇が10日以上の労働者に対し、毎年5日間の有給休暇を取得させることが義務化されました。

有給の取得日数や有給残日数、有給休暇の付与日数は従業員によって一人ひとり異なるため、出退勤管理では、有給休暇の取得日や残日数をしっかりと管理する必要があります。

SES企業においても、エンジニアの有給休暇取得状況をしっかりと把握し、適切に取得させなければ法令違反になることをしっかり認識しておきましょう。

出退勤管理の具体的な方法を紹介

出退勤管理の具体的な方法には、出勤簿、タイムカード、表計算ソフト、勤怠管理システムなどがあります。

それぞれのメリットやデメリット、管理方法について解説します。

出勤簿

出勤簿は、出勤時間や退勤時間、休憩、休日を従業員が手書きで管理する方法で、出勤簿の紙のフォーマットがあれば簡単に始められるでしょう。

しかし、従業員個人で出勤簿を記入する場合、労働安全衛生法で定められた「客観的な管理」ではなく自己申告となるため、法令遵守のためには、管理方法を改める必要があります。

客観的な方法での労働時間把握が難しい事情があるときは、やむを得ず自己申告での出退勤管理が認められる場合もありますが、認められるケースは限定的だと考えておきましょう。

とくに客先常駐で働くエンジニアを多数抱えるSES企業では、紙の出勤簿だと従業員の正確な労働時間が把握しにくい上に紙の回収などの手間がかかるため、他の管理方法をおすすめします。

タイムカード

タイムカードは、出社や退社するタイミングで、紙のタイムカードをタイムレコーダーに通して各時間を打刻する管理方法です。

打刻したデータは、再度エクセルなどに手入力しなければならないものが多いですが、中には、勤怠管理ソフトと連携し、ひと月の勤務時間を自動計算してくれる機種もあります。

登録に難しい作業はなく、誰でも簡単に運用できて、コストが安いというメリットがある反面、給与計算の際には、手作業で集計する必要があることや、打刻漏れや不正打刻のリスクが発生しやすいというデメリットもあります。

また、タイムレコーダーの設置場所でしか打刻できないため、社員がいつも同じ場所へ出社する職場には適していますが、基本的に一日中顧客先で作業するSESの従業員の場合にとってはタイムレコーダーが使用できないため、他の方法を考える必要があるでしょう。

表計算ソフト

表計算ソフトでの出退勤管理は、あらかじめテンプレートを作成して共有し、従業員個人で出勤時間や退勤時間などを管理する方法です。

従業員にフォーマットを渡しておけばすぐに出退勤管理を始められますが、表計算ソフトを使用した出退勤管理も、基本的には紙の出勤簿と同様に「客観的」な管理ではなく基本的に自己申告となります。

そのため、労働安全衛生法に沿った管理方法とは言えず、勤怠管理方法を改めなければならない可能性があるでしょう。

また、正確な労働時間を計算するためには複雑な計算式が必要となり、計算ミスなどのヒューマンエラーが起きやすい点もデメリットといえます。

勤怠管理システム

勤怠管理システムは、従業員の出勤時間や退勤時間などの労働状況を管理するシステムです。

勤怠管理システムを使用すると、従業員がスマホやパソコンなどでどこにいても出退勤管理がしやすい上に、労働時間の集計を自動で行ってくれるため、勤務表を集めて手計算する必要がなく、打刻漏れの確認などの手間を大幅に削減できます。

また、労働安全衛生法に沿った「客観的な管理」に該当するため、従業員の労働時間を管理する方法として適しているといえるでしょう。

システム上で勤務状況がリアルタイムでわかり、残業時間や有休取得状況も一目で把握できるため、働き方改革関連法に基づくさまざまな法改正にも対応した適正な管理がしやすくなります。

しかし、導入にコストがかかってしまう点や、全社員が使いこなすまでに、使用法をレクチャーする必要があるといった点はデメリットといえるでしょう。

ただ、SES企業のように、多数のエンジニアの勤怠管理にかなりの手間とコストがかかっているなら、勤怠管理システムを導入することで業務効率化と人件費の削減につながる可能性があるため、ぜひ検討してみましょう。

SESエンジニアの出退勤管理には「Fairgrit®」がおすすめ

SES企業が抱える、多数のエンジニアの出退勤管理には「Fairgrit®」がおすすめです。

「Fairgrit®」なら、SES業務に関わるさまざまな煩雑な業務の効率化を図れるでしょう。

ここでは、SES業務管理ツール「Fairgrit®」のメリットについて詳しく紹介します。

勤務表の管理コストを大幅に削減できる

SES業務管理ツールの「Fairgrit®」では、エンジニアの勤務時間の一覧表示や提出が簡単にできます。

エクセルで出退勤管理する場合、従業員に提出してもらったあとも、集計などの管理が必要になり、人件費などのコストがかかってしまいますが、「Fairgrit®」での勤務提出機能を使用すれば、勤務時間が一覧表示され、請求書の発行までがスムーズにできるのです。

エンジニアにとって、勤務表を毎日入力する作業は負担のかかる作業ですが、「Fairgrit®」では、週報を提出する際に勤務時間が自動で反映される仕組みになっているため、エンジニアの業務負担も減らせます。

エンジニアの稼働時間からメンタルまで管理できる

「Fairgrit®」では、エンジニアの稼働時間の管理ができる上に、エンジニアのメンタル状態も手軽に確認できます。

「Fairgrit®」の週報機能では、エンジニアを管理するための必要項目がフォーマット化されているため、提出済みの週報を確認するだけで、企業によるエンジニアの管理業務をスムーズに行えるのです。

また、メンタル状態も一目でわかる仕組みになっているため、フォローが必要な従業員をいち早く確認し、対応が可能です。

有給申請・経費精算もワンクリックで完了

「Fairgrit®」では出退勤管理ができるだけでなく、有給申請や経費申請もワンクリックで行えるのです。

有給取得の連絡は、その都度エンジニアからメールやチャットなどを通じて対応するのが一般的ですが、エンジニアの人数が多くなればなるほど、やり取りの手間がかかってしまいます。

しかし、「Fairgrit®」なら有給申請や経費申請もワンクリックで行えるので、誰がいつ申請して、いつ承認しているのかをすぐに確認が可能です。

また、却下時には却下した理由などの履歴もすべて一覧で確認できるため、対応漏れ防止にもつながります。

クライアントへの請求書も自動で作成

「Fairgrit®」では、クライアントへの請求書も自動で作成できます。

案件情報や勤務表のデータから請求書を自動作成し、社印や会社のロゴなども自社に合わせたカスタマイズが可能です。

通常なら、請求書をメールに添付して送付する手間が発生しますが、「Fairgrit®」なら請求書メールをワンクリックでクライアントに自動送信できます。

また、請求書は、必要に応じて個別にダウンロードできるので、業務のフローに合わせた対応やクライアントごとに合わせた柔軟な対応が可能です。

SESで働くエンジニアの出退勤管理は勤怠管理システムで効率化がおすすめ

出退勤管理は、労働基準法遵守や働きすぎを防止するためにも、日ごろから正確に管理する必要があるでしょう。

また、働き方改革関連法により、これまで表計算ソフトや紙ベースで「自己申告」による管理を行っていた場合は、出退勤管理の方法を改めなければならない可能性があります。

とくに自社にいない多数のエンジニアの勤怠管理が必要なSES企業は、エンジニアの労働時間を正確かつ効率的に管理するために、勤怠管理システムの導入がおすすめです。

今回紹介したSES管理ツールの「Fairgrit®」なら、出退勤管理だけでなく、エンジニアのメンタル管理から請求書発行までさまざまな作業を一元管理できるため、SES管理のコストを大幅に削減できます。

この機会に、勤怠管理システムでの効率化を検討してみてはいかがでしょうか。
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