SESと派遣・特定派遣はなにが違う?契約内容についても解説

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SESと派遣・特定派遣はなにが違う?契約内容についても解説

エンジニアの求人を探しているときに、SESという言葉を目にしたことはありませんか。

よく聞きはするけれども、「SESとは具体的にはどんな働き方をしているのか」、「派遣エンジニアとどんな違いがあるのかわからない」という方も多いでしょう。

そこで、この記事ではSESと派遣エンジニアの違いから、SESのメリットまで紹介します。

また、派遣契約や特定派遣の詳細な解説も行っていきますので、エンジニアとして働くときの雇用形態について、興味を持っている人は参考にしてください。

※本記事中で言及している「派遣社員」は一般的な「登録型派遣」を指します。「正社員型派遣(無期雇用派遣)」など他の形態の場合は本記事中の内容が該当しない場合があることにご注意ください。

そもそもSESとは?

そもそもSESとは、「System Engineering Service」の頭文字を使って作られた言葉です。

簡単に説明すると、SES企業が雇っているエンジニアをIT人材が欲しい企業に提供するサービスです。

SES企業と契約することで、手がけているタスクを完了させるために必要な人材を確保できます。

正規雇用の社員を多く抱えることなく、プロジェクトに必要な人材を確保できるため、IT人材不足の解消や人件費の削減が行えます。

SESと派遣エンジニアは何が違う?

エンジニアの求人を探している方の中には、「SESと派遣エンジニアの違いがよくわからない」と迷っているケースもあるのではないでしょうか。

違いを知っているからこそ、適切な働き方を選ぶことができますので、しっかりと確認していきましょう。

エンジニアの指揮系統が違う

どちらのサービスも、企業にとって必要なIT人材を提供している点においては、共通しています。

しかし、SESと派遣エンジニアでは、エンジニアに対してクライアント企業が直接的に指示を出すことができるか、という点が異なります。

派遣エンジニアとして派遣されたエンジニアに対しては、企業は直接指示できますが、SESで契約したエンジニアに指示を出せるのはSES企業です。

エンジニアを受け入れる企業側からすると、派遣エンジニアの方が自社の社員に近い感覚で人材を確保できるといえるかもしれません。

特定派遣は2015年に廃止された

2015年までは特定派遣という制度がありました。

一般的な派遣社員は、派遣先企業と契約を結んでいる間だけしか給与をもらうことができないため、収入が安定しにくいというデメリットがあります。

しかし、特定派遣は、派遣されていない間も、派遣元の企業から給与をもらうことができるため、いきなり収入がなくなってしまうことがありませんでした。

これは、一見すると労働者が有利に見えますが、派遣元で正社員として雇われているわけではなく、準社員のように立場の弱い状態で雇われている人が多いという実情もありました。

そのため、決して安定した収入を得られているとは言い切れない状態だったのです。

したがって特定派遣は、2018年までは経過措置が取られていたものの、現在では完全に廃止されています。

SESのメリットとデメリット

SESと派遣の違いを確認することができたら、次に知っておきたいことはそれぞれのメリットとデメリットです。

SESの特徴を把握して、どちらが自分に適しているのかを判断するための材料にしましょう。

SESのメリット

クライアント企業で業務を行うSESエンジニアですが、SES企業の正社員として働くことになりますので、収入面においては派遣エンジニアとして働くよりも安定する傾向にあります。

どこかの企業に参画していない間も収入がなくなることはありませんので、安心して働ける点が大きなメリットです。

また、研修制度が整っているSES企業も多く、クライアントによってはチームで案件に参画できるケースもあります。

そのため、エンジニア経験が浅い方でも就職しやすいという点も魅力のひとつです。

ほかにも、参画先でトラブルや困ったことが起こったときに、自社の営業メンバーなどが間に入って解決してくれるというのも長所です。

SESのデメリット

正社員として働くことはメリットでもある反面、マイナス面もあります。

昇進などによる収入アップも期待できる一方で、SES企業の一員として責任感を持って業務に当たらなければなりません。

また、会社によっては、自分が積極的に挑戦したい仕事を任せてもらえず、やりがいを感じにくい仕事が中心になってしまうケースもあるでしょう。

原則的にお客様先で働くこととなるため自社の社員との繋がりが希薄になるケースもあり、その点をデメリットと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

派遣エンジニアのメリットとデメリット

次に派遣エンジニアとして働いた場合には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

自分にあった働き方を見つけ出すためにも、しっかりと特徴を把握しておきましょう。

派遣エンジニアのメリット

派遣エンジニアのメリットは、自由度の高い働き方ができる点です。

社員として働くSESの場合は、SES会社の指示に従って、したくない仕事であっても引き受けなければならないという側面があります。

しかし、派遣エンジニアであれば、ある程度契約時に自分で仕事を選べるのです。

また、契約期間や働く企業、勤務時間帯など、自分の希望に合わせた職場を探すことができる点も派遣エンジニアの魅力のひとつとなります。

さらに、「正社員として働くのは責任が重すぎていやだ」という方にも派遣社員はおすすめです。

責任感の重い仕事が回ってきたり役職が付くことが基本的にはないため、責任を負うことにより精神的な負担を感じてしまう方も安心して業務に臨めます。

派遣エンジニアのデメリット

派遣エンジニアは非正規労働者であることが、SESと比較したときのデメリットです。

有期雇用の場合、収入が安定しないこともデメリットとして挙げられます。

契約期間が終了した後に延長するかの権限は派遣先にあるため、職を失ってしまう不安を感じながら過ごす人もいるでしょうが常につきまといます。

また、契約形態によっては、待機状態で給料は受け取れません。

このため、契約切れを気にして、経済的な不安を常に抱え続けなければならない可能性もあり、精神的に不安になってしまうケースもあるでしょう。

基本的に昇進もないため、どれだけ成果を上げたとしても収入アップにつながらないこともデメリットになります。

さらには、派遣エンジニア社員に任せる業務を限定している企業も多いです。

このため、自分で行いたい業務を選択したくても、そもそも選択肢にその業務がないケースもあります。

SESが向いている人の特徴とは?

SESのメリットとデメリットを確認できたら、次にSESエンジニアとして働くことが向いているかどうかを確認していきましょう。

ここでは、SESに向いている人の特徴を3つ紹介しますので、参考にしてみてください。

キャリアプランに合わせてさまざまな職場に挑戦したい人

SESエンジニアとして働く場合、SES会社の方針に従って働く場所が決まります。

このため、「案件内容にこだわらず、さまざまな企業で実務経験を積んでみたい」という方は、SESエンジニアが向いているでしょう。

案件選択制度を導入している企業の場合は自身で案件を決めることができるため、その場合はさらにキャリアプランに合わせた仕事にチャレンジしやすくなるでしょう。

とくにIT業界の経験が浅く、「とにかく実務経験を積んで実力をつけたい」と考えている方にSESはおすすめです。

クライアント先で満足な成果を上げることができれば、次はさらにレベルの高い案件を任される可能性もありますので、より幅広い企業や職場に挑戦できます。

自力で問題解決を行うことができる

SESエンジニアとして働く上で単独で業務にあたることもあるため、自分の責任で問題を解決しなければならない状況になることもあります。

そのため、会社の指示に従って仕事をこなすだけでなく、臨機応変に目の前で起こったトラブルに対応できる人の方が活躍しやすい環境だと言えます。

正社員として勤務したい人

SESであれば正社員として働くことができるため、安定収入を求めているなどの理由から正社員を希望する人におすすめです。

IT業界は人材不足が続いているため、経験が浅い方も積極的に採用しているSES企業も多くあります。

中には、未経験者を採用しているケースもあるため、正社員として働くチャンスを探している方に向いているといえるでしょう。

派遣が向いている人の特徴とは?

続いて、派遣エンジニアが向いている人の特徴を確認していきましょう。

安定して働き続けることが難しいというデメリットが気になる方もいるかもしれませんが、人によっては派遣エンジニア契約が向いていることもあります。

ここでは、具体的にどのような人が派遣エンジニアに向いているのかを確認してみましょう。

ワークライフバランスを重視したい人

自分の希望する時間帯に働きたいなど、ワークライフバランスを大切にしたい方には派遣エンジニアが向いているでしょう。

正社員として働く場合は、会社に拘束される時間が決まっています。

一方で派遣エンジニアの契約を結ぶ場合は、契約内容によって労働時間や勤務地などを自分の好みに合わせて選べるのです。

子育てやプライベートを充実させたいといった、高い給与や安定した働き方よりも自由に使える時間を重視する人もいます。

このような方の場合は、柔軟な働き方を選択できる派遣エンジニア契約の方が向いているでしょう。

会社組織に縛られず、さまざまな会社で経験を積みたい人

ひとつのプロジェクトが終わった時点で、契約終了となるのが派遣エンジニアのお仕事です。

そのため、ひとつの会社で働き続けるわけではなく、契約ごとに新しい環境で仕事ができます。

SESとして働く場合、勤務先や携わる業務は変わりますが勤めている会社は同じであるため、複数の会社の内情を細かく知ることは難しいです。

派遣エンジニアであれば会社ごとの違いを知ることができるので、正社員として働いている人よりも幅広い経験を積めるでしょう。

好奇心をもって豊富な経験を積みたい人にはおすすめです。

兼業や副業で働きたい人

派遣先の規定によっては兼業や副業が禁止されているケースもありますが、基本的にはダブルワークをしても問題はありません。

スキルの幅を広げるためにエンジニア以外の仕事にも携わっていきたいという人や、同じことを繰り返していると新鮮さがなくなってしまうなどの理由で副業したい人に向いています。

また、複数の仕事を掛け持ちすることによって、収入をある程度安定させることもできるでしょう。

安定してさまざまな挑戦がしたい人はSESがおすすめ

SESと派遣の大きな違いのひとつに、正社員として働くことができるかという点があります。

待機状態になってしまうと収入がなくなってしまう可能性のある派遣エンジニア契約と違って、SESであれば正社員として働けるため収入が安定するという強みがあります。

安定収入を得ながら、会社の方針に従ってさまざまな派遣先で仕事ができるという点がSESならではの特徴であるため、「安定した環境で新しいことに挑戦していきたい」といった向上心を持っている人には、おすすめの働き方です。

同じ場所にとどまっていたくないという人は、ぜひSESを選択肢のひとつとして検討してみてください。

SESに向いている方は参画先の情報を調べて挑戦してみよう

さまざまな角度からSESエンジニアを紹介してきましたが、自分がSESとして働くことが向いているかわかってきた方も多いのではないでしょうか。

また、SESとして働きだすと他のスタッフをマネジメントする立場になることもありえます。

そのような場面で活躍するSES管理ツールに、「Fairgrit®」があります。

これからSES企業で働こうと思うのであれば、事前にどのようなツールか、ぜひ確認しておいてください。

参考:派遣SEはやめとけと言われる5つの理由。IT派遣のメリットとIT派遣会社ランキングも紹介 |
IT業界の歩き方
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