見積管理ツールのおすすめ4選!ツールを導入するメリットや選び方も解説
見積管理ツールとは、見積書の作成、発行、保管などを一元化できるツールです。複雑になりやすい見積書関連の作業がシンプルになり、ケアレスミスなどの防止にもつながります。
しかし、見積管理ツールは種類が多く、どのようなツールを選択すれば仕事の効率が上がるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、見積管理ツールの導入方法や選定の仕方、メリットなどについて解説します。あわせて、おすすめの見積管理ツールもご紹介します。
INDEX
見積管理ツールとは?
見積管理ツールとは、見積書に関する作業や情報を一元化できるツールのことです。見積書を発行するときの金額計算や承認フローといった作業を自動化できるため、見積書作成業務の効率化が可能です。
見積書はExcelなどの表計算ソフトでも作成できますが、計算ミスが発生するリスクがあるほか、見積書に関連する業務や情報の一元管理はできないため、営業担当者の負担が大きくなるというデメリットがあります。
その点、見積管理ツールには効率的に見積書を作成するためのさまざまな機能が搭載されており、導入すれば作業効率のアップやケアレスミスの防止などが期待できます。作成した見積書やそれらに付随するデータも一元管理できるため、情報の整理や保管に関するさまざまな問題の解決にも役立つでしょう。
見積管理ツールの3つのタイプ
見積管理ツールには大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
・見積書作成に特化
・販売管理と見積管理の一体型
・特定の業界に特化
それぞれどのような違いがあるのか、確認していきましょう。
見積書作成に特化したタイプ
見積書作成に特化したタイプは、見積書を非常に手軽に作成できます。操作がシンプルでわかりやすいのが特徴で、今まで見積書を作成したことがない方でも、直感的に見積書の作成ができるよう工夫されています。
また、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどさまざまなデバイスに対応しているものも多く、外出先で利用できる点も強みです。
過去の見積書を流用したり参照したりできるので、正確な見積書が作成できます。
販売管理ツールと一体化したタイプ
販売管理ツールと一体化したタイプは、見積の管理に加えて販売に関する業務や情報を一元化できるツールです。
見積管理ツールと販売管理ツールが別々になっていた場合、データの重複や不整合が発生する可能性があり、それぞれを二重でチェックする必要があるなど、作業効率が低下する原因になります。
その点、一体化したタイプを導入することで、重複や不整合のチェックが手軽に行えます。ケアレスミスの防止や業務効率の向上にも一役買ってくれるでしょう。
また、経理などの他部門に自動で連絡してくれる機能が搭載されているものもあり、営業部門だけでなく、それを支えるバックオフィスとの連携が可能な点も大きな特徴といえます。
特定の業界に特化したタイプ
特定の業界に特化したタイプとは、その名のとおり、各業界の見積作成に必要な機能やサービスが搭載されたものです。それぞれの業界ならではの複雑な管理や計算に対応できるというメリットがあります。
たとえば、SES業界に特化したものであれば、見積書、注文書、注文請書、請求書などをワンクリックで簡単に発行できたり、さまざまなクライアントとの契約締結書類をWeb上で一元管理できたりするタイプがあります。
見積の計算が複雑な業界や、見積書以外のさまざまな書類や情報との一元管理が必要な業界などの場合は、その業界に特化したツールを利用する方が業務を効率化できる場合があります。
見積管理ツールの主な機能
見積管理ツールには、具体的にどのような機能が搭載されているのでしょうか。ここでは、見積管理ツールに搭載されている主な機能をご紹介します。
見積書の作成機能
見積管理ツールは、見積書をスムーズに作成する機能はもちろん、過去の見積書を呼び出して情報を取り込み、見積書を自動作成するといった機能を備えています。
これらの機能を活用すれば、見積書の作成がはじめての方でも簡単に、かつ効率よく作成できます。なかには、搭載されているAIが入力ミスなどを検知してくれるツールもあります。
見積書の承認機能
見積管理ツールには承認機能が搭載されており、オンライン上で見積書の確認や承認が可能です。
一般的に、見積書を顧客や取引先に送付する際には、上司の承認を得なければなりません。しかし、出張などで不在にすることが多い上司の場合は承認作業に時間がかかり、見積書をスムーズに送付できないこともあるでしょう。
その点、見積書管理ツールの承認機能があれば、外出中であってもスマートフォンやタブレットなどのデバイスがあれば操作可能なため、時間や場所に関係なく承認作業が進められます。
帳票出力機能
見積書をはじめ、すべての帳票をPDF形式で発行できる機能です。ツールに登録されている顧客情報や単価を自動で転記してくれるため、ケアレスミスを防げます。
上司の印鑑押印にも対応しているツールであれば、そのまま顧客や取引先にメール送信でき、業務効率が向上します。
見積管理ツールを導入するメリット
見積管理ツールを導入すると、業務の効率化以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、見積管理ツールを導入する具体的な4つのメリットについて解説します。
情報の一元管理が可能
見積管理ツールのメリットのひとつに、情報の一元管理ができる点が挙げられます。
見積書だけでなく、顧客情報や商談履歴なども一元管理することで、情報の共有漏れなどを防止し、案件を包括的に管理できるようになります。
組織全体で正確な情報を共有できるため、効率的な営業活動を展開できるでしょう。
見積書作成の効率化、ペーパーレス化が可能
従来は見積書も紙で出力したものが主流でしたが、紙媒体では用紙代だけでなく、印刷代、顧客への郵送代などさまざまなコストがかかります。
その点、見積管理ツールを活用すれば、見積書をブラウザで閲覧できたり、PDFを作成して顧客にメールで送信できたりするため、すべての流れがペーパーレス化され、コスト削減につながるでしょう。
また、過去に作成した見積書をテンプレートとして呼び出すことも可能なため、見積書作成にかかる時間も低減されます。
商談プロセスの効率化が可能
商談プロセスの効率化が期待できるのも、見積管理ツール導入のメリットのひとつです。
ツールを導入することで、見積書作成から承認までの流れがスムーズになるため、顧客から見積書の発行を依頼された場合でもすぐに対応することができ、商談プロセスが短縮されます。
また、ツールの多くはパソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットなどさまざまなデバイスに対応しています。そのため、外出先でも操作が可能となり、スピード感のある対応で顧客満足度や成約率のアップも期待できるでしょう。
見積分析から業務改善ができる
見積管理ツールでは、作成された見積書から営業に関するデータ分析も可能です。
たとえば、これまでの見積書のなかから、どれくらいの件数が契約締結に結び付いたのかという成約率を分析できます。
営業担当者ごとのデータを収集して分析することも可能で、成約率の高い営業担当者とそうでない営業担当者の違いを比較して改善につなげるなど、幅広い使い方が可能です。
見積管理ツールを選ぶポイント
見積管理ツールはさまざまな企業が開発しており、その種類は豊富です。搭載されている機能なども異なるため、どのツールを選ぶべきか迷うケースもあるでしょう。ここでは、見積管理ツールを選ぶ際にチェックすべきポイントについて解説します。
自社に適した機能の有無
まずは、自社に適した機能が使えるかどうかを確認することが大切です。
見積管理ツールのなかには、基本の見積書作成や発行、保管機能だけでなく、営業支援や分析、他ツールとの連携など、さまざまな機能が搭載されているものもあります。
また、業界に特化したツールもあるため、まずは自社に必要な機能がすべて備わっているか、自社の業界に対応したものかなどをチェックしましょう。
セキュリティの充実度
見積管理ツールは、多くの取引先や顧客の情報を取り扱うツールであることから、セキュリティ面は重要なポイントとなります。
ツールを選ぶときには、データの暗号化やアクセス制御といったセキュリティ対策が十分であるかもチェックしましょう。また、社内でのセキュリティポリシーの徹底も必要となります。
さらに、導入後になんらかのトラブルや不具合が生じた場合のサポート体制も確認しておく方が良いでしょう。
クラウド型かオンプレミス型かの選択
見積管理ツールには、「クラウド型」と「オンプレミス型」があります。それぞれのメリットとデメリットについて見てみましょう。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
メリット | ・導入作業やサーバー設置が不要 ・導入時のコストが低い ・サーバー管理が不要 | ・自由なカスタマイズが可能 ・セキュリティ対策が容易 |
デメリット | ・定額使用料が必要 ・カスタマイズに制限がある ・オフライン作業不可 | ・導入コストが高額 ・社外からのアクセスに制限あり ・社内に専門的な知識を持つ管理者が必要 |
自社にシステム関連に詳しい従業員がいない場合は、クラウド型がおすすめです。導入作業やサーバー設置が不要なため、専門的な知識を持った管理者は必要ありません。
一方で、自社に専門知識のある従業員が在籍しており、セキュリティ対策をより強化したり、自社ならではのカスタマイズをしたいなら、オンプレミス型の採用を検討しましょう。
予算や体制に合わせて、自社にマッチするツールを導入してください。
ツール連携の可否
見積管理ツールを導入する際は、他のツールとの連携が可能かどうかも確認したほうが良いでしょう。
たとえば、営業支援ツールや顧客管理ツールなどを利用しており、それらを見積管理ツールと連携できれば、さらなる業務効率化が期待できます。
ツールを多く利用している場合は、連携可否もチェックしておきましょう。
【一般業種向け】おすすめ見積管理ツール4選
自社でどのような見積管理ツールを選べば良いか迷っている方のために、おすすめの見積管理ツールを4つご紹介します。ここでは、一般業種向けのものを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
見積Rich
見積Richは、株式会社コネクティボが提供するクラウド型見積管理ツールです。主な搭載機能、特徴、メリットは下記のとおりです。
主な搭載機能 | 特徴 | メリット |
・見積書作成 ・見積承認 ・案件、営業管理 ・帳票出力 ・マスタ管理 ・セキュリティ管理 | ・シンプルな操作画面 ・外出先からでもアクセス可能 ・見積の一元管理 ・商談状況の一括管理 ・帳票のPDF化 ・不正改ざん防止 | ・クラウド型なのでサーバー設置や導入作業などの手間は不要 ・システムやツールに詳しくない従業員でも直感で操作可能 ・社外でも見積書の承認可能 |
見積Richは、承認されていない見積書を誤って発行して取引先に送付してしまうといったミスを防げる未承認見積書の発行防止機能も搭載されています。
参考:見積Rich公式サイト
Sales Quote Assistant
株式会社NIコンサルティングが提供するSales Quote Assistantは、AI機能が搭載されたクラウド型の見積管理ツールです。主な搭載機能、特徴、メリットは下記のとおりです。
主な搭載機能 | 特徴 | メリット |
・見積書のフォーム作成 ・過去見積書の流用 ・見積書メール送信 ・基幹システム連携 ・アシスタント機能 | ・過去の見積書を流用して新たな見積書作成が可能 ・顧客マスタや商品マスタなどとの連携や基幹システムへのデータ送信が可能 ・AI秘書による業務サポート | ・承認ルールの条件を設定しておくことで見積書に応じた承認が可能 ・見積書だけではなく、注文書や納品書などの各種帳票の出力も可能 ・AI秘書でケアレスミスなどを防止 |
Sales Quote Assistantの特徴は、AIが搭載されている点です。作成された見積書のデータを学習し、入力ミスなどを事前に知らせてくれます。ケアレスミスを防止し、業務効率アップにも一役買ってくれるでしょう。
アラジンオフィス
アラジンオフィスは、株式会社アイルが提供する、見積をはじめとした幅広い業務で活用できる管理ツールです。主な搭載機能、特徴、メリットは下記のとおりです。
主な搭載機能 | 特徴 | メリット |
・見積管理 ・受注管理 ・売上管理 ・請求管理 ・債権管理 ・在庫管理 ・購買管理 | ・クラウドにも対応 ・豊富な機能を標準搭載 ・オプション機能も充実 ・さまざまな外部ツールと連携可能 ・導入後も充実したフォロー体制 | ・クラウドにも対応しているため外出先でも利用可能 ・搭載する機能を選択できるため、コスト削減が容易 ・既存ツールとの連携が可能 |
カスタマイズなしでも便利に使えるように豊富な機能を標準搭載している点や、多彩な外部ツールと連携が可能なことから、ツールの管理費や維持費などを抑えたい方、既存ツールとの連携を重視する方に向いているでしょう。
スマイルワークス
株式会社スマイルワークスが提供するスマイルワークスは、見積書や請求書の作成はもちろん、在庫管理や各種データの集計などの業務をサポートしてくれるクラウドERPツールです。主な搭載機能、特徴、メリットは下記のとおりです。
主な搭載機能 | 特徴 | メリット |
・案件管理 ・販売管理 ・仕入管理 ・在庫管理 ・帳票データ送信 ・金融機関連携 ・資料集計 ・外部データ保存 ・財務会計機能 ・給与計算機能 | ・法制度改正などにも自動対応 ・必要な機能のみを選択して契約可能 ・操作性にこだわった画面 ・データセンターのセキュリティの二重化、サーバーの24時間監視 | ・IT導入補助制度を導入しており、低コストでの導入が可能 ・法制度改正などによるバージョンアップ作業が不要 ・業務フローを意識した画面のため直感的な操作が可能 |
幅広い業務をトータルサポートすることを目的としているため、機能の種類が豊富です。もちろん、すべての機能を搭載する必要はなく、必要最小限の機能のみを選択できます。
【SES業務向け】SES特化のFairgrit®なら見積書自動作成機能が使える
「Fairgrit®」は、SES業務の効率化とともに見積書の自動作成も行えるSES業界に特化したツールです。
見積書に関する機能に限らず、勤怠不良や超過労働といったフォローが必要な人を自動で抽出し、一覧化する機能も搭載されています。また、請求管理の面では、作成から発行、送付までをシームレスに行えるため、事務的な業務にかかる時間と手間を大幅に削減することが可能です。
ほかにも、勤務表や経費精算書などの帳票類の一括ダウンロード、Fairgrit®で必要なデータのインポートなども可能です。これらの機能を活用すれば、多方面でバックオフィス業務の効率化が図れるでしょう。
見積管理ツールは自社の業界に合ったものを選ぼう
見積管理ツールには多くの種類があり、機能ごとに必要なコストも異なります。
ツールを導入したにもかかわらず作業の効率化が実現できなければ、コストだけがかかってしまうことになるため、自社にマッチしたものを選ぶことが大切です。
利用できる機能やコスト面などを比較して、最適な見積管理ツールを選びましょう。
Fairgrit®メディア編集部です。
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