SE(システムエンジニア)に必要なスキルとは?スキルアップのアイデアを紹介
SE(システムエンジニア)に必要なスキルは複数あり、特定の分野だけのスキルでは活躍できない可能性があります。そのため、今後も長期的に自身の需要を高めていきたい場合は、不足しているスキルを身につけることが大切です。
そこで今回は、SEに必要なスキルや資質、求められる人材になるためのスキルアップの方法について解説します。
INDEX
SE(システムエンジニア)にとって必要な基本スキルとは?
SE(システムエンジニア)として活躍するためには、押さえておきたい基本的なスキルがあります。ここでは、その基本的な4つのスキルを解説します。
プログラミングのスキル
当然ではありますが、SEには、システムの開発や運用、保守を行うためのプログラミングスキルが求められます。
SEは、システムの設計からテストまでが主な業務となるため、直接プログラミングを行わないケースもあります。しかし、基本的なプログラミングスキルがなければ、設計やメンバーとの打ち合わせがスムーズにできません。
SEが身につけるプログラミングスキルとして、ベースとなるプログラミング言語の知識はもちろんですが、業務で使うフレームワークやライブラリなどを扱える能力も重要なため、学習しておきましょう。
また、アプリ開発ならJavaやSwift、Python、Webサイト制作ならHTML、CSS、JavaScriptといったように、何を開発するのかで使用する言語は異なります。そのため、自分の目指す分野に必要な言語やツールを調べてから学習を始めましょう。
コミュニケーション能力
SEとして活躍するためには、コミュニケーション能力も必要です。
コミュニケーション能力の中でも、開発業務にかかわるメンバーの意見を尊重しつつ自分の意見を効果的に伝える力や、クライアントからの要望を正確に聞き取る力などが求められます。
もしも、コミュニケーション能力が不足していると、チームメンバーやクライアントとの的確なやりとりができず、業務に支障をきたしてしまう可能性があります。
普段から、進捗状況の共有を心がけ、相手の意見にも耳を傾けるコミュニケーションを意識して行うことで、開発を円滑に進めることができるでしょう。
論理的思考力
物事の関係性を筋道立てて考えられる論理的思考力も重要です。
例えば、システムの企画・設計を行う際に論理的思考力は役立ちます。論理的思考力が身についていれば、開発に必要な工程を考えた上で、細かい内部設計やスケジュールを考えられるため、最終的な目標を達成しやすくなります。
また、論理的思考力が高ければ、自分の考えを順序立てて説明ができるため、チームメンバーやクライアントとの意思の疎通も行いやすいです。
問題解決能力
問題解決能力とは、システム開発やテストで問題が発生したとき、冷静に状況を分析し、最適な改善策を実施できる力のことです。
プログラミングは、予期せぬエラーや仕様の問題点との戦いです。納期間近に致命的なバグやエラーに気がつくケースも少なくありません。そのようなときに、問題解決能力が備わっていれば、冷静にエラーの原因を見つけ、少ない労力でエラーを解消できます。
また、クライアントからの急な要望で、システムの設計を大幅に変更しなければならないこともあります。このときに、問題解決能力が身についていれば、クライアントに対して、修正対応が少なく済む設計を提案できたり、開発期間を短期間にするアイデアを実行できたりするでしょう。
【職種別】SE(システムエンジニア)に必要な主なスキル
同じITエンジニアでも、職種によって必要となるスキルは変わってきます。職種の区分けはプロジェクトや企業によっても異なることがありますが、ここでは、広くシステムエンジニアの職種とされている代表的なエンジニアの業務内容と必要なスキルを解説します。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計・構築・運用・保守が主な業務となります。そのため、ネットワークエンジニアには、OSやサーバーなど、ネットワークに関連する幅広い知識・スキルが求められます。
また、ネットワークには高いセキュリティ性が求められるため、Webセキュリティに関するスキルも必須といえるでしょう。ネットワークは、障害やトラブルが発生する可能性もあり、トラブル発生時に円滑に解決できるよう、十分なスキルを身につけることが大切です。
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニア(アプリエンジニア)は、Webアプリやスマホアプリの開発が主な業務となっており、プログラミングだけでなく、アプリの要件定義や運用テストも担当する職種です。
もちろんプログラミングスキルは必須ですが、開発するアプリのハードによって使用する言語が異なるため注意しなければいけません。
例えば、同じスマホアプリでも、Androidでは「Java」や「Kotlin」、iOSでは「Swift」のように異なる言語を使用します。もしも、幅広い分野のアプリ開発を行いたい場合は、複数言語を学習することで、さまざまな現場で活躍できるでしょう。
また、プログラミングスキルだけでなく、データベースやハードウェアに関するスキルが必要となる場面もあるため、これらのスキルも習得することをおすすめします。
ブリッジシステムエンジニア
ブリッジシステムエンジニアは、日本と海外で協力してシステムを開発する際に、その橋渡しを担うエンジニアです。その性質上、技術関連の外国語スキルは必須といえます。
また、日本と海外では仕事に対する価値観が異なる場合も少なくないため、国による文化の違いも把握しておく必要があるでしょう。
ブリッジシステムエンジニアは、自らプログラミングする機会は多くありません。しかし、技術的な内容を理解していなければ、正確な翻訳や通訳はできないため、プログラミングに関する知識も習得しておくことが大切です。
社内SE
社内SEは、自社のシステム開発や運用・保守を担うエンジニアです。開発や運用だけでなく、IT関連の問い合わせに対する対応を行うこともあります。
業務内容は幅広く、自社システムの性質によって求められるスキルも異なるため、ITに関連した幅広い知識が求められる場面が多いです。また、社員の要望をヒアリングした上で、最適なシステムを開発しなければならないため、コミュニケーション能力や論理的思考力も重要となるでしょう。
SE(システムエンジニア)がスキルアップをする方法
SEがスキルアップするためには、いくつかの方法があります。ここでは、代表的な方法を4つご紹介します。
スクールに通う
費用の負担は発生しますが、プログラミングスクールに通えば効率的にプログラミングのスキルアップが可能です。
独学でプログラミングの勉強をしても、疑問点をなかなか自力解決できず、挫折してしまいがちです。その点、プログラミングスクールであれば、いつでも講師に質問できる環境が整っているので、途中で挫折しにくいでしょう。
また、一緒に学習する仲間がいることで、モチベーションを高く維持しやすいのも大きなメリットです。1人ではモチベーションの維持が難しいという人でも、周囲の存在を意識することでプラスの影響を受けられるでしょう。
勉強会やセミナーに参加する
SE向けの勉強会に参加して技術を磨くことも、スキルアップ方法の一つです。自習をもくもくと進めるものから、同じような意欲を持ったSEとの交流が中心のものまで、さまざまな目的の勉強会があります。
また、独学でスキルアップを目指している場合は、現役エンジニアに積極的に質問できる環境の勉強会がおすすめです。普段の自習中に分からない部分があれば、積極的に質問することで解決できるでしょう。
勉強会とは少し性質が異なりますが、企業が開催するセミナーへ参加する方法もあります。企業の開催するセミナーは、より実践的なスキルが習得できる可能性が高いです。参加前はハードルの高さを感じることもあるかもしれませんが、効率的なスキルアップを求めている場合は積極的に参加するとよいでしょう。
アプリを作って学ぶ
プログラミングの基礎が身についているのであれば、自分でアプリを作ってみるのも効率的な学習方法です。
自分の力のみでアプリを制作する場合、その過程で多くの疑問点やエラーが発生するでしょう。これらの課題を乗り越えることで、ITエンジニアに必要な能力が身につきます。
また、自分でアプリ開発を完成させた事実をスキルシートやポートフォリオに掲載できるため、SESでの案件獲得の役にも立ちます。特に、アプリケーションエンジニアを目指す場合は、実務経験にもつながるため、ぜひアプリ制作を通してスキルアップを図ってみましょう。
実務を通じて学ぶ
スキル向上のためには、実務を通じて学ぶのもおすすめです。実際に仕事を引き受けることで、学習するだけでは見えてこない部分に気づくことができます。
例えば、現役システムエンジニアであれば、現状の自分の業務領域だけでなく、他の業務のサポートを行って経験を積むのもおすすめです。また、時間に余裕があれば、副業として、経験したい案件を受注するのもよいでしょう。
SE(システムエンジニア)でスキル以外に必要な心構えとは?
SEとして活躍するためには、スキルを習得する以外にも必要となる心構えがいくつかあります。ここでは、代表的なものを3つご紹介します。
完成形やゴールをイメージして開発する
システムを開発する際は、完成形やゴールをイメージしながら進めていくことが大切です。完成形やゴールをイメージしながら作業を行うことで、今とりかかっている作業が正しいのか間違っているのかを、常に確認しながら開発を進められます。
また、ゴールのイメージにズレがないかをチーム内で確認しておくことも大切です。システム開発は基本的にチーム単位で行うため、ゴールの形を共有しておくことで、開発過程でのすり合わせ時に連係ミスを減らせます。
顧客の要望に即した成果物を目指す
クライアントから良い評価を得られるように、依頼された内容を正しく把握し、納期に間に合うよう作成するスキルも重要です。
クライアントの要望に即した成果物を提出するためには、クライアントのニーズを正確に聞き出す力と、成果物をスケジュール通りに完成させる技術力やマネジメント力が必要になります。
特に、クライアントのニーズを正確に聞き取れないと、成果物の評価が低くなったり、途中で内容の修正が必要になったりします。システムやアプリなどが必要な理由や、求めている性能を正しく理解して、適切な成果物を完成させるよう心がけましょう。
こまめなチェックを怠らない
チェック工程をはさまずに開発を進めてしまうと、「どこでミスをしたのか」をチェックする対象範囲が広くなってしまい非効率です。
最終段階でミスに気づいた場合、修正箇所によっては全体的な修正が必要となるケースがあり、修正の負担が大きくなることもあります。スケジュールによっては、納期に間に合わず信用問題につながるかもしれません。
そのため、主要フェーズでは必ずチェックを行うとともに、定期的に確認作業をはさみ、修正箇所を確認しながら業務を行いましょう。
SE(システムエンジニア)としてスキルアップをしていこう!
SEには、システム開発をスムーズに進めるために、コミュニケーション能力や論理的な思考力、問題解決能力などのスキルが求められます。
プロジェクトや職種によって求められるスキルが異なるため、業務を円滑にこなすためにも、幅広いスキルを積極的に身につけるのがおすすめです。多くのスキルを身につければ、業務の幅が広がってキャリアアップにもつながるでしょう。
参考:未経験からシステムエンジニア(SE)に転職するには?転職方法や必要なスキルを解説| アスターリンク
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